2013年04月
2013年04月04日
SUBARU(スバル)、よく頑張ってるなあ!
アメリカ自動車業界が好調だ。
たぶん、そういっていいんだろうな、と思う。
車の運転をあまり得意としない自分には、
ある意味どうでもいいことだけど、
経済の在りようを知るうえでは、
大切な要素の一つだ。
きのう発表された、
今年3月の全米での自動車販売台数(対前年3月比)を見ると、
アメリカ自動車メーカーの数字がいい。
GMの6.4%増を筆頭に、
フォード5.7%増、クライスラー5.0%増。
一方、日本メーカーはというと、
トヨタ1.0%増、日産1.0%増。
ホンダが7.1%増で、なんとか気をはいた…。
とまあ…そんな内容のニュースが、
きのうきょう日本でもアメリカでも流れた。
ネットでチェックしたが、
NHKにしても民放しても、大方そんな報道内容だった。
けれども、
本当にそれだけでいいのかなあ…と思うのだ。
下(↓)は、本日(4/3)付けのニューヨークタイムズの記事。
「今年3月の伸びは2007年以降最高」
としたニューヨークタイムズの記事も、
内容的には先に記したニュース内容とほぼ同じなのだが、
その紙面に掲載されていた、
メーカーごとの車の販売台数を示す「表」に、
実に、興味深いデータがのっていた。
表の一番下にある「SUBARU(スバル)」の数字だ。
販売台数は36,701台で、GMの245,950台には遠く及ばないが、
前年3月期との比較では、なんと「13.3%増」と驚異的な伸び。
ホンダやGMの2倍以上の伸び率なのだ。
(追記…実はこれで16ヶ月連続で前年実績ごえ。今年1月は21.3%増だった)
確かに全体のシェアは2.5%で決して大きくはないが、
だからといって、
ニュースでまったく触れない理由にはならないはず。
電気自動車のステラや、
オバマ大統領肝いりのフィスカー(電気自動車。破産申告を検討中)など弱小ではなく、
スバルは、全米でネットワーク販売しているメーカーなのだから。
百歩譲って、
アメリカのメディアが触れないのはまあ仕方ない。
しかしだからといって、
日本の一般メディアがまったく触れないというのはおかしい。
スバルの何が、そんな売り上げアップをもたらしたのか、
少しでもいいからその点を伝えるメディアがないのが情けない。
寄らば大樹…で、
大きなところだけを見ているのなら、そんな記者はいらない。
米国でスバルの奮闘を見ていればなおさらだ。
もしかすると、
「いやあ、紙面の都合(字数)で…」とか、
「前に少し触れたから」とか、
「放送時間の問題で…」とか、
あれこれ言い分はあるのかな?
でも、所詮そんなのは言い訳、抗弁でしかない。
小さくても、スバルがきちんと勝負できている理由。
アメリカ自動車業界の全体像の中に、
そのポイントを入れられない訳がないじゃないか。
たとえひと言しか触れられなくても、
見る人はその先を読めるのだから。
そして、
たぶん多くの人たちは、そんなニュースを見たいのだ。
そこが知りたいのだ。
断っておくけれど、
なにも自分は、スバルのまわしものでもなんでもない。
去年の秋にもこのブログで、スバルについて書いたけれど、
だからといってスバリストでもない。
(飯村和彦)