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2005年11月17日

NY’90:詩の朗読会〜Dead Poets Society〜



No.20
Keep in touch.
また連絡してネ
連絡を取り合おう


仕事上でも、週末のパーティででも、
それまで知らなかった人に出会い、
気が合ったとか、価値観が一致したとか、
そんなとき、別れ際に、
We should keep in touch.(連絡を取り合いましょう)
また、軽い感じの別れ際の挨拶に、
「また、電話でもしてネ」
という意味合いで使われる。



映画誌



詩の朗読会〜Dead Poets Society〜
ロビン・ウィリアムスが主演した、
「Dead Poets Society」という映画があった。
日本では、「今を生きる」なんていう、
戦前の“終身”教育用フィルムのようなタイトルになっていたが、
素敵な映画だった。

生きた「詩」、
形にとらわれない自由な自己表現・感情表現としての「詩」を通して、
教師(ロビン・ウィリアムス)が生徒に、
本来的な人間の生き方とは何か、と教えてはじめる。
そんな中、芝居に心惹かれていた一人の生徒が、
“夢の実現”と、
社会的地位のある人間になって欲しいという、
“親の期待と圧力”に悩み、自殺……。

地味ながら、訴える内容だった。
主演したロビン・ウィリアムスは、映画専門誌PREMIEREのインタビューで、
「ファーストフードを毎日食べ過ぎているような人たちに見てほしい映画だ」
と答えていた。
迂遠した表現だったが、分かるような気がしたものである。

ところで、
ニューヨークには数多くの「詩」のグループがある。
それぞれ、夜の教会や劇場などで、
毎週、詩の朗読会を行なっていて、これがなかなかの人気。

“詩の朗読”などと聞くと、
どこか暗い人たちの、退屈な自己満足の発表会と思われがちだが、
それがそうでもないのだ。
詩を聞きにくる人も、詩を読む“詩人”たちも、
明るく、闊達な人が多く、
大抵の場合、それなりに人も集まる。

東京などでは想像しにくい現象だが、
ニューヨークでは、ひとつの文化として認知されているようだ。
…とここまで書いて、
今の日本での「ブログ」人気を考えると、
日本にも似たような土壌があったのかも知れない。
…訂正。



ゲート



さて、話をニューヨークに戻す。
あるとき、そんな詩の朗読会の一つを取材した。
会場は、ダウンタウンにあるSt. Mark’s という教会。
十数人の詩人の朗読、訪れた人たちのコメントなどを撮り終えて、
さて、そろそろ帰ろうか…というとき、
一人の少女が私たちのもとに駆け寄ってきた。

「私、日本で生まれたんです。
父が空軍のパイロットだったので、2歳まで所沢に住んでいました」

キラキラした目が印象的な、18歳ぐらいの金髪の少女。
朗読会では、「Bed」というタイトルの短い詩を朗読していた彼女は、
会を主催していたグループのスタッフでもあるらしく、
胸にパンフレットを抱えていた。

「どうでした?」と彼女。
「良かったよ」と私たち。
本当のことを言えば、難解な詩も多く、
理解できないものも少なくなかったのだが、そこは調子のいい日本人である。

We should keep in touch.
彼女は別れ際にそういった。
Sure!(もちろん!)…これまた調子がいい。
以降、しばららくの間、
“毎週月曜日の教会通い”が続いたのは言うまでもない。

(飯村和彦)






newyork01double at 11:25│Comments(9) ニューヨーク | カッコイイ英語

この記事へのコメント

1. Posted by りんりん   2005年11月17日 14:40
私は「詩」が好きです。
自分でも書くし、読むのも好きですよ。
朗読はしませんけど・・・(笑)
いま、俳句をちょっと始めたりして。
限られた字数で表現するために
無駄を省いて、少ない字数でいかに気持ちを表現するかっていうのが楽しいです。

ちょっと記事の内容からそれててごめんなさい。
2. Posted by 飯村和彦   2005年11月17日 16:36
>りんりん様
おっしゃる通り。
無駄を省いて、いかに短い文言で表現するか…。
難しいですね。手前ごとですが、「ダブル」を書いていて、一番辛かったのがその点でした。写真を生かしたい一方、その意味するところもきちんと伝えたいし。言葉って多すぎると意味を失うこともありますからね。
3. Posted by 美花   2005年11月17日 17:45
少女時代から詩や小説を書くことが大好きでした。
「執筆が趣味」というと『意外と暗い面もあるんだ!』なんていわれ、いつしか書くことを隠すようになりました。
今ではブログで自分の思いを表現することが楽しくて仕方ない私です。
思いを綴る詩はとってもナイーブで内向的なことのように思いますがそれを集まって発表するあたり★ニューヨーカーっぽいですね♪いろんな人の心模様を垣間見れて楽しそう!

英語で表現する詩はどんな風なんだろう?
季節や自然の描写を織り込む日本の詩より、哲学的なのかな?なんて思います。
4. Posted by 明るい空   2005年11月17日 18:39
飯村さま
私のBlogにコメントありがとうございます。Keep in touch.とは良い言葉ですね。ある本を読んで以来、実は心がけていることがあります。それは、話をする時に、「心の中でその人の肩に手を置いたつもりで話してみる」ということです。こうすると不思議に言葉が柔らかくなって心が通い易くなるように感じています。Keep in touch.本当に良い言葉ですね。Blogを拝見して、改めてそう思いました。

ところで、詩の朗読ですが、日本では「詩のボクシング」が有名ですね。
http://www.asahi-net.or.jp/~DM1K-KSNK/bout.htm
それから和歌などの朗詠なども同じ範疇に入るのではないでしょうか。大昔、詩の雑誌に投稿していましたから、なんだか懐かしく感じました。(あの映画は何度も観ました。あのパックになった男の子の反抗がなんとも言えず悲しく思いました。)
5. Posted by かえで   2005年11月17日 20:53
詩の朗読会っていいですね・・・。
私も 文字が好きです^^
おもったこと そのまま書くだけですが。
6. Posted by 元気が出る言葉のプレゼント   2005年11月17日 22:16
飯村さん、こんばんは。
「今を生きる」は僕も観ました。
あれは、とてもいい映画でした。
あれを観た後、一時期、詩にハマってましたよ♪
一人で朗読してました(^^;)

>元気が出る言葉のプレゼント様
 独唱(?)だったり?
7. Posted by 飯村和彦   2005年11月17日 23:30
>美花さま
「暗いといわれ、書くことを隠す」
…なんとなく想像できます。それを考えると「ブログ」、いいですね。
8. Posted by 飯村和彦   2005年11月17日 23:33
>明るい空さま
「…肩に手を置いたつもりで話す」
今度試してみます。
集中してくると、ついつい言葉が厳しくなるのが自分の癖なので。同じ内容を柔らかな言葉で伝えたいものです。
9. Posted by 飯村和彦   2005年11月18日 00:11
>かえで様
「思ったことを、そのまま書く」
きっとそれが全てだと思います。ありのまま…、最高です。

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