世界に一冊だけの「絵本」……[中国]猫使いと影法師

2006年01月04日

ラブレターではないけれど…



さて、いよいよ仕事モード。
今年は、何が起きて、どんな年になるのか…。

かといって、
「出来事」が発生するのを待ってばかりもいられない。
一つ一つ、
出来ることから始めていかないと、
「あれ? もう年末?」
なんてことにもなりかねない。
…気が早いなあ(笑)。

ともかく、年末と年始に、
ちょっとした「種」を蒔いた。
その種を包んだのは、
…「手紙」


ポスト


大抵のことはメールで事足りる。
取材依頼も、
ここ数年は、ほとんどがメールだ。

でも、
「手紙」でないと伝わらないこともある。
同じ内容であっても、
手紙にすることで、相手への伝わり方が違う。

至極当然…。

ところが、そう思ってはいても、
いざ手紙を書こうとすると、
メールのように簡単にはいかない。

違う?

だから「手紙」は、
手紙としての地位を失っていないのだ。


ガラス犬


一通は、とある政治家へ。
これは、新年早々…、よって投函はこの後。

内容は、
「今年は、ファミリーバリューにもっと力点を置いた政策を…!」
というもの。
安全保障や「憲法」も当然重要だが、
それと同等以上に今、この国に必要なことは、
「家族のあり方」を、
それぞれがきちんと見つめることのように思えたから。

どうして、人口が減少に転じているのか。
どうして、幼い子供たちが「犠牲」になるのか。
どうして、親が子を、子が親を傷つけたりするのか。

「家族」を取り巻く環境は、良くない。
にもかかわらず、
政策課題として「家族」を前面に出すような、
政党はないし、政治家もいない。
これって、まずいでしょ?

例えば、
小学生の登下校路に監視カメラを設置する…
その予算を行政に組ませたところで、犠牲者が減る?
答えは「NO!」
監視カメラに「愛」はない。


個人が手紙を書いたところで、
すぐに、なにがどうなるという訳ではない。
けれども、
一縷の望みは…、託した。
どうしてかというと、
「政治」は、雲の上で行われるべきことではないし、
ましてや、永田町や選挙区だけで行うものでもないから。

政治家には常に、身の回りで起こっていることに、
注意を払って欲しい。
だから、
「考えるヒント」を微力ながら提示してみようと考えた。


ガラス蛙


もう一通は、昨年末。
どうしても話を聞きたい人がいたので手紙を書いた。
6年前、ある事件の取材でその存在を知った男性。
父親殺し…、加害者だった。

しかし、加害者であっても、
彼は、「追い詰められた少年の心理」を的確に言葉にできる、
数少ない人物でもある。
少なくとも、私はそう確信している。

だから、手紙を書いた。
それこそ、ラブレターを書くかのように…である。

専門家や評論家と呼ばれる人たちが口にする、
無責任な解説ではない、
彼にしか説明できない「豹変の理由」…。
嫌な言葉だが、
「キレれた…」瞬間に至った道筋である。

手紙にすると、
少なからず、受け取った人物も、
ある種真剣に文面を読む。
そして、
時に返信を書く。
それが、「手紙」のもっている不思議な力だと思う。

そこから先は、どうなるか…。
分からない。
しかし、
一通の手紙が、
世の中を変えるだけの力を持つことがある。
それは、過去が証明しているし、
信じてもいい気がするのだ。

(飯村和彦)

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newyork01double at 13:49│Comments(32) 東京story | 家族/ 子育て

この記事へのコメント

1. Posted by hana♪   2006年01月04日 15:14
遅くなりましたが・・・・

新年明けましておめでとうございます♪
今年も宜しくお願い致しますm(_ _)m

今は、携帯やメールが使えますから気軽に連絡をとる事が出来ますが
前は会う事や、書く事、話す事ってとても重要な事でしたよね
手紙は今でも重要な役割をしているんだなぁと、飯村さんのブログを見て思いました。
最近書いてないなぁ・・手紙
2. Posted by 飯村和彦   2006年01月04日 15:34
> hana♪さま
自分にとっても、
通信手段が便利になっても、たまに懐かしくなるもののの一つが手紙です。
郵便受けに手紙があると、やっぱり嬉しくなりますから。
3. Posted by N子   2006年01月04日 15:50
新年おめでとうございます。
Princess CafeのN子です。

うちは未だに、お正月は家族や親戚で集まっています。
正直、人の多さにうんざりすることもあるのですが、
やっぱり「人の和」って良いな、・・・とも感じました。
私なりに「家族のあり方」を見つめて行こうと思います。


4. Posted by tamami   2006年01月04日 16:00
電子メールはパパッと用件をすぐに知らせることができるので便利ですが、手紙は受け取る方も嬉しいし、書く方も何を書こうかと考える時間も楽しいですよね。結婚式の時の写真を焼き増しして、ゲストの方々に手紙を添えて出したのですがとても喜ばれました。
あと、結婚式の時の母への手紙。口では照れくさくて言えない事も手紙ならすんなり言えてしまうんですよね。
手紙やはがきってやはりその存在は大きいものだと思います。
5. Posted by リョウ母   2006年01月04日 16:10
あけましておめでとうございます。 
手紙 心がこもっていて 私はすきです。
そして よく書きます。
娘達には Eメールですが 親や 姉達には もっぱら
手紙です。
いいですね〜手紙は。
6. Posted by RIE   2006年01月04日 17:57
私も遅ればせながら
明けましておめでとうございます。

いつもプリカフェに遊びに来て頂き またコメントまで頂き有難うございます。飯村さんは今年のお正月も楽しくお過ごしになられたようですね♪
手紙...確かに最近書くことがなくなりました。文章を書くことは自分を見つめ直す そして読んで貰う人のことを考える良い時間ですね。それはBlogの記事を書いていても思うことです。
ここぞ!という時 母も祖母も手紙を書いていましたし私も貰いました。読んでる方は何だか照れくさいけど それだけ心がこもっているんですね。電話やメールでは伝えきれない思い。手紙をしたためているその人の時間を想像し 温かな気持ちになります。私も誰かに手紙を書きたくなる時が来るといいな〜(^・^)
7. Posted by カメ   2006年01月04日 19:34
5 あけましておめでとうございます。今は実家に帰省中で、携帯から失礼します。
悪筆の上、文章を何度も書き直したくなる私は、複雑な内容の手紙を書く時、ワープロに頼りたくなることもありますが、仕事や公的な文書以外は、やはり手書きでないと、心が伝わらない気がします。
飯村さんの今年初めてのお手紙、素晴らしいですね!まさにこれからは家族という、人の生きる基盤を大切にする社会になれるかどうかがカギだと思います。
8. Posted by さんぱつや   2006年01月04日 20:17
明けましておめでとうございます。
この記事も良いですねぇ。
考えさせられます。
僕が思うに、メールって、自分の字ではないので、どんなに努力しても匿名性が消えないのだと思います。
そして、それは、ある意味無責任な言葉も出してしまいやすい。
自分の文字で書くと、それはたぶん違います。

例えば、この文章(返信)を自分の文字で書いたとしたら、もっともっと考えて書くでしょう。
気軽にコミュニケーションできる反面、言葉を使うと言うことに対する真摯さが減少してしまうのが電子メールなどのコミュニケーションのデメリットなのだと思うことがあります。(もちろんメリットでもあるのですけれどね)

手で書いた文字が、彼の心に伝わると良いですね。
9. Posted by nana   2006年01月04日 22:12
あけましておめでとうございます^^
手紙って気持ちを伝えるうえでとても大切なものですよね。
現代はメールが主流になってきて手紙の良さを忘れかけていますが・・・
メールは機械的な感じがしてうまく相手に伝わらず誤解を招くこともありますよね。
だから私も大事な事は手紙に書いて送るようにしています。
一番気持ちが伝わる方法だと思うので。
今回は手紙について少し考えさせられました^^
10. Posted by むーみん@ママ   2006年01月04日 23:08
遅れましたが、明けましておめでとうございます。
今年も末永く宜しくお願いいたします!

>政策課題として「家族」を前面に出すような、
>政党はないし、政治家もいない。
本当にそう実感しています。
いくら私たち一般市民が頑張っても出来る範囲は狭いもの。
『家族の大切さ』や『命の大切さ』こそ、
人間にとって一番大切なことなのですから、
今現在その歯車が組み合わなくなってきた以上、
この世の中全体が、見直せるように世間を動かすことこそ
政治家の役目なのではないかと思います。

11. Posted by 子連れ狼   2006年01月05日 00:34
ブログにコメントありがとうございました!

手紙は、私も大好きです。
学生時代には、今の夫に小箱1箱分くらいのラブレターを
書きました。
「いったい何歳なんだよ!」と突っ込まれそうですが(笑)、
多分私は、携帯とEメールなしに恋愛が成立した最後の世代
なんだと思います。

国会議員へメールを出したことがあります。
たまたまWebで読んだある若手議員の文章に共感してメール
したのですが、翌日すぐに本人からメールが来てびっくり
しました。この素早さはメールならではですね!

子供が生まれると、政治に無関心ではいられなくなりますよね。
どんなに親が願っても、政治が動かないと何も始まらないです
からね・・・。
これからも、ささやかながら声をあげていきたいと思います!

12. Posted by かずき   2006年01月05日 01:05
私は結婚した時に元の職場で頂いたお祝いのお礼を全て手紙で書きました。とっても大変な作業だったけど、書いてる間はその人との思い出やその人に対する気持ちでいっぱいになりますよね。
メールでも同じなんですけど、キーボード打つのとは違って自分で書く文字には力があるんだなって実感しました。
13. Posted by yooj   2006年01月05日 01:21
明けましておめでとうございます。
そうですよね!手紙はやっぱり力がありますよね。
言葉そのものにも良くも悪くも力があると思うのですが
手紙はその言葉に表情を与えてくれる気がします。
一筆一筆に気持ちが込められていく気がします。
メールはメールで、とても便利で好きですが
手紙を使うべき場面はたくさんありますよね〜
14. Posted by 飯村和彦   2006年01月05日 11:44
>N子さま
人がたくさん集まると、
ときに鬱陶しさを感じますが、
人がたくさんいるからこそ、
温かみもでるのだなあ…とも思ったり。
特に家族は、
たまに面倒だけれども、大切な人たち。
15. Posted by 飯村和彦   2006年01月05日 11:47
>tamamiさま
本当、どういう訳か、
手紙を貰うと嬉しいですよね。
メールとは違う、魅力があります。
書き手の温かさとでもいうのでしょうか、
それが、より伝わってきます。
16. Posted by 飯村和彦   2006年01月05日 11:49
>リョウ母さま
手紙だと、
受け取る人の顔、表情が、
メールよりも、想像しやすいように思います。
どうしてでしょう? 不思議です。
17. Posted by 飯村和彦   2006年01月05日 11:52
>RIEさま
確かに、手紙を読んでいると、
その手紙を書いているときの、書き手の様子や時間なども想像されますね。
ときにはアナログもいいものです。
18. Posted by 飯村和彦   2006年01月05日 11:56
>カメさま
やはり、伝わり方に違いがでますよね。
ワープロだとすぐに消したり加筆できますが、
手紙は、間違わないように幾ばくかの注意を払って、
丁寧な文字で書きますからね。
書き手の人となりも推測できる。
逆に見れば、だから手書きの手紙って書き出しにくいのでしょうが…。
19. Posted by 飯村和彦   2006年01月05日 12:00
>さんぱつやさま
コミュニケーションをするための道具、
うまく使い分けができれは良いのでしょね。
忙しいと、ついつい疎かになるのは、私も一緒で、
大抵は、簡便な手段に頼っているのが現状です。
20. Posted by 飯村和彦   2006年01月05日 12:03
>nanaさま
手紙だと、書き終えたとき、
言い知れぬ「達成感」がありますよね。
単純に「手間をかけたから」という理由だけじゃない、手紙独特のもののように思います。
21. Posted by 飯村和彦   2006年01月05日 12:10
>むーみん@ママ さま
家族を思いやることは、他人を思いやることにも繋がると、幼いとき誰かに教えられた記憶があります。
簡単なようで、なかなか出来ない。
けれども、今こそその態度が必要なときだと思います。
でないと、子供たちの安全を担保できないし、
大袈裟かもしれませんが、「戦争」も無くならない。
家族のように他人を思いやれれば、幾ら戦争とはいえ、
他人の命を奪おうとは思えない筈ですから。
つまり、「家族」は「安全保障」にも通じると思います。
22. Posted by 飯村和彦   2006年01月05日 12:14
> 子連れ狼 さま
メールの迅速性はメールならでは…ですね。
若手国会議員も、返信メールを書くときに、間違いなく思慮を働かせている訳ですから、メールを送ったこと、大成功だったと思います。
そんなひとつひとつの積み重ねが、とっても生きてくるのだと信じています。
23. Posted by 飯村和彦   2006年01月05日 12:17
>かずきさま
たくさん手紙を書くのは大変だけれども、
その分、嬉しさも増大…ということですよね。
だから、その手紙を受け取った方もまた嬉しい。
24. Posted by 飯村和彦   2006年01月05日 12:20
>yooj さま
まさに「表情」と「力」ですね。
言葉自体が持っている意味以上に、伝えたいことが浮かび上がってくるというか…。
手紙、やっぱり悪くないですね。
25. Posted by ムームー   2006年01月05日 19:20
遅ればせながら、新年のご挨拶を、今年もよろしく
お願いいたします。

一つ一つの核である家族が仲良く暮らす事それさえも安全に保てない悲しい現実が今のこの国の現状でしょうか。

暮らしにくい世の中を少しでも暖かい人を思いやれる
そんな国にして欲しいものです。

是非ともその様な安心して暮らせる日本になる様に一役を
担って頂きたい思いで一杯です。

いつもこちらに寄せて頂いて考える事を教えて下さって
有り難い事です。
26. Posted by poporobot   2006年01月05日 23:06
こちらも遅ればせながら、明けましておめでとうございます。ごぶさたしておりました。

政治家への手紙の話。何故か嬉しくなってしまいました。私も書こうかしら。

アメリカでは、政治家への手紙は当たり前のようです。社会学の授業で最低5枚が必須の課題として出されました。1つは、ホワイトハウスへ送ったんですが、それも含め出した5枚とも返事(「検討します」という内容)が戻ってきたのも驚きでした。手紙のフォーマットや住所、担当の政治家や団体名も、インターネットで簡単に見つけられます。教授曰く、とにかく伝えないといけないとのことでした。とても勉強になった授業でした。
27. Posted by 飯村和彦   2006年01月06日 11:04
>ムームーさま
壊れたもの、壊れかけたものの修復。
思っているより大変ですね。
できることを少しづつ、
それしかないのでしょう。
今年もよろしくお願いします。
28. Posted by 飯村和彦   2006年01月06日 11:07
>poporobot さま
私もその社会学の教授と同意見です。
ともかく、こちらの考えを伝えないことには、
一歩も進みませんから。
「0」はいつまでたっても、
「0」でしかありませんものね。
29. Posted by なるほど♪ママ   2006年01月06日 22:47
☆こんばんは!
今日の記事、とても、考えさせられる、でも素適な記事です。

皆さんが、おしゃる通り、手書きの手紙には、心が こもっていますよね。こんな時代だからこそ、よけいにそう思います。

そして、伝えない事には始まらないし、それは、小さな事でも、すべて繋がっている事…。本当にそうだと思います!

ゴミを拾えば、環境問題につながるし、もったいないと思って、食べれば、食料問題に繋がるし…。
小学校で、本の読み聞かせを始めたばかりの、私ですが、たまたま、図書館にいって、その話をしたら、その受付の方が協力をもうしでてくれました。
地域で、子供を育てていく事に、小さな事だけど、繋がっていてるかなと…。

すべて、繋がっているんですよね。その事に、関心をもち、自分のメッセージを伝える事から、はじまるんですね…。
今の自分にできる事、少しづつ…。
30. Posted by ka-3   2006年01月07日 14:52
新年にあたり、いい記事を読ませていただきました。
行動することの大切さ、ネット社会の便利さとそれに伴い
失うもの代償・・・。
『子育て支援』のあり方については、私も考えさせられます。
ただ、無責任な発言をする人は多い中、結局政治だけでは解決
できないものは多いはず。どれだけ政治家が考えているのは
かは、疑問です。(そんな悲観的なことではいけませんね・・・)

31. Posted by 飯村和彦   2006年01月09日 21:34
>なるほど♪ママ さま
なんでもやってみないと始まらないのですね。
一つづつ、出来ることから…。
その手段の一つが手紙であり、
ちょっとした会話なんでしょうね。
小さな繋がりでも、徐々に長く大きくなりますからね。
32. Posted by 飯村和彦   2006年01月09日 21:37
>ka-3さん
政治については、
こちらが「政治家を利用する」というスタンスにならないと難しいでしょうね。
政策課題を明確に示してあげて、
それで動かすしかないでしょう。
彼ら個人が持っているものだけでは、話になりませんから。

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