別角度…ドアノブを回す猫子供に説明できない理屈

2006年03月01日

「私を読んで!」と、本は叫ぶ




物語は、突然転がり込んできた遺産で、
赤い車を買った主人公が、
目的のない全米を回る旅にでるところからはじまる。

「偶然の音楽」

ポール・オースターの作品は全て読んでいるが、
その中でも、何故か、この作品に惹かれる。


偶然の音楽ポール・オースター


かといって、
ここで書評を書いても仕方ない。
直感で、「読んでみよう!」と思った人は、ご一読を…
この種の本はそういうものだと思う。

本屋に足を運び、
ザザザーッと並んでいる本を眺めていると、
刹那、
「僕を、私を…読んで!」
と、ある本が訴えかけているような錯覚を覚える。
そんな経験、ない?

ところで、「偶然の音楽」。
この本の中で、無闇に気に入っているところがある。

「…十二ってのは十三とは全然違う。
十二は清潔で、生真面目で知的だが、
十三は一匹狼で、ちょっとうさん臭いところもあって、
欲しい物を手に入れるためなら法を破ることも辞さない。…」

そして、話は「素数」の解釈へと進んでいく。

「…素数。実に綺麗で、優美な思いつきだ。
協力を拒み、変わりもしない割れもしない数。
未来永劫、それ自身でありつづける数たち。…」

この部分は、「理不尽な衝撃と虚脱感に満ちた物語」(裏表紙より)
の、内容そのもののキーになっている訳ではないが、
気になる。
感覚的に、「そうだよなあ…」と、受け入れている自分がいるらしい。


詩人でもあるP・オースターの作品。
「幽霊たち」
「孤独の発明」
「ムーン・パレス」
「トゥルー・ストーリーズ」…などなど。
大好きな本である。


民主党の永田さんも、
この手の本を読んで、
「世の哲学」を楽しむ余裕があれば良かったのに…。

「偶然の音楽」には、こんな一文もある。
いまとは違う人生を想像することで、心が元気になるんだ
どうですか? 永田さん?


rankingひと押し、ご協力を!

(飯村和彦)


newyork01double at 10:59│Comments(8) 気になるBOOKs 

この記事へのコメント

1. Posted by パパZ   2006年03月01日 21:43
こんばんは(´ω`)/
忙しさにかまけて「活字」から遠ざかっている自分が
恥ずかしいです(´ヘ`;)
今日も示唆に富んだ投稿から大いに学びました。
「いまとは違う人生を想像することで、心が元気になるんだ」・・・
しっかりと心に刻んでおきます¢(。。 )
2. Posted by chiemi   2006年03月02日 00:09
言葉を羅列するだけとか、「物は言い様」的な発言は、やはり聞くに堪えないものがあります。
大事に言葉を使わないと、、、と思います。
3. Posted by さんぱつや   2006年03月02日 01:23
えっ?永田さんって、自由意志でやっちゃったんですか?
はめられたのかと思ってた。今回の一件で、逆風ばかりだった政党に強い追い風が吹いてるみたいだし。

ともかく・・・
目的のない旅、いいですねぇ。
あこがれます。
この本は、少し覚えておくことにします。
ここでかかれていたことも忘れるぐらいになったときに、まだ何となく表紙の絵などを覚えていたら・・・。
本屋さんで、まるで自分が見つけたかのようにひかれて手に取ることがあるのかもしれません。
何となく記憶にあることに戸惑いながらキャッシャーまで持って行くことができればきっと面白いと思ったりして。



4. Posted by 飯村和彦   2006年03月02日 12:32
>パパZさま
P・オースターさんの本は興味深く、「愛読書」といってもいいぐらいです。
超人気作家ですから、好きな人も多いようです。
ただ、作品がなかなか出てこないのがちょっと…ですね。
5. Posted by 飯村和彦   2006年03月02日 12:39
>chiemiさま
「言葉」の重み。
自分自身も含め、きちんと考えていかないといけないと思っています。「思考をそのまま言葉にする」だけでは、含意が伝わらないこともありますから。
6. Posted by 飯村和彦   2006年03月02日 12:41
>さんぱつやさま
気がついたら、この本を持ってレジに並んでいた…
なんていうのは、いいですね。
多分、人に訴える本というのは、そのようなものなのでしょね。
7. Posted by カメ    2006年03月03日 06:12
遅れましたけど、この本ぜひ読んでみたいです。
(あー、また読みたい本リストが増えていく・・・)
数字の説明など、「博士の愛した数式」に通じるものがありますね。
訳者の柴田さんも好きなので、こればぜひ読みます!
(よみたい、じゃなくて、もう読むって宣言しちゃいます。)
8. Posted by 飯村和彦   2006年03月03日 10:22
>カメさま
そう直感が働いたのなら、是非!
柴田さんの訳本は、すばらしいもの、多いですよね。

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