地球環境を眺めると…

2015年11月21日

「遺伝子組み換えサケ」と「漠然とした懸念」について


ずっとフォローしていた「遺伝子組換えサケ」の件。
FDA(米国衛生保健局)が、米国内での食用をついに許可した。
おととしの春頃から「もうすぐ認可」といわれていたから、
最終判断まで結構な時間がかかっている。
だが随分前に、多くの米国内の大手スーパーは、
「遺伝子組換えサケは扱わない」
としているから当面販路は限られるだろう。




遺伝子組み換えサケ
(AquAdvantage salmon )




この「遺伝子組換えサケ」については、かなり詳細に調べ上げた。
当然、開発したAquAdvantage社にも話を聞いたし、
各種研究リポートやFDA報告書にも目を通した。
その結果の印象というか予想は、
さまざまな意見があってもFDAとしては、
この「遺伝子組換えサケ」の食用許可を出さざるを得ないだろう、
ということだった。

「自然に存在している食物(この場合はサケ)と同じ品質なら許可」
という条件だけを見れば、
遺伝子組換えによってできたサケ(食べる際には切り身?)は、
自然のサケのそれと変わらないのは科学的に証明されていたから。

しかし当然ながら、
それを作る方法「遺伝子組換え」が議論になった。
例え出来あがったものが、自然のサケ(の切り身)と同等の品質だとしても、
それでもやはり、
「何かが違うのでは?」「あとで妙なことがおこるのでは?」
という漠然とした懸念はぬぐえない。

もちろん、
そんな「漠然とした懸念」は、
科学的検証によって「根拠のないもの」だと分かるのだが、
そういわれてもすぐに「ハイそうですか」とはならない。

確かに「遺伝子組換えサケ」が作られる工程を見ていくと、
魚の養殖でよく使用される、
「抗生物質やビタミン剤」の類の薬品は一切使われていない。
その意味では、
「遺伝子組換えサケ」の方が、「養殖サケ」と比較した場合、
よりオーガニックに近いということになる。

しかしながら、繰り返しになるが、
やはり「遺伝子組換え」という手法に対する「漠然とした懸念」は、
なにをどう科学的に説明されても、
それが「漠然としたもの」であるがゆえ、ぬぐわれずに残る。

実はこの「漠然とした懸念」というのは、
我々が生きていく上で結構大切。
だから、
それをたんなる「妄想」だとして簡単に切り捨てるべきじゃない。
FDAが許可を出すまでに、
当初の予想より遥かに長い時間を要した訳も、
ひとつにはそんなことがあったように思える。

そんな背景があるからなのだろう、FDAでは、
「遺伝子組換えサケ」であることをきちんと明示することを義務付けるらしい。
「漠然とした懸念」のある人が、間違えて手にしたり、
知らないうちに食べたりしないようにするには最低限必要なことだ。

遺伝子組換え食物の現実をみれば、
大豆やトウモロコシの90パーセント以上が遺伝子組換えであり、
パパイヤも多くが遺伝子組換え。
害虫や灌漑に強い遺伝子組換え稲などもある。
けれどもだからといって、
「そんな時代になっているのだから仕方ない」として、
「漠然とした懸念」を捨てたりしては絶対にいけない。

ものごとが、
良くない方向に流れ始めるのを最初に察知するきっかけになるのが、
この「漠然とした懸念」であるはずだから。


(飯村和彦)

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2013年06月06日

庭先の木はヤマボウシだった!



ずっと、「なんだろう…」と思っていた前庭にある木。
で、しばらくぶりにネット検索したところ、
「Kousa Dogwood」との名前だった。
普通のDogwoodなら見て分かるつもりなので、少し違う…のだろう。
ちなみにDoogwood(ハナミズキ)は、
キリストの十字架に使われたとされる木だ。

ならばKousa Dogwoodの日本名は…と思い調べてみてると…
「ヤマボウシ」とあった。
漢字では山法師、または山帽子と書き、
やはりというかなんというか、
「ハナミズキ」(アメリカヤマボウシ)の近縁らしい。




ヤマボウシ1




ちなみにヤマボウシの花。
4枚の花びらのように見えるのは花びらではなく、
花を包んでいた総苞片(そうほうへん)と呼ばれる葉の一種。
長さは3〜5僂農茲尖っているのが特徴。

近縁のハナミズキの場合は、
先がくぼんでハート型になっているらしい。
本当の花は4枚の総苞片の中央に十数個集まっているもので、
よく見ると、
4枚の花びらをつけた小さな花を咲かせているのがわかる。


ちょっと興味が沸いたので、
もう少しだけ「Kousa Dogwood」について検索してみると…


Kousa Dogwood, Cornus kousa, is an Asian flowering dogwood.
Kousa dogwood is good for the home landscape.
Originally native to Korea, Japan and china,
it has no serious disease or insect problems in the United States.
Kousa Dogwood blooms later than the native Dogwood、
and their blooms attract bees and butterflies.
The Kousa Dogwood also has fruit that attracts birds and squirrels.
Believe it or not, the fruit is edible to people.


この説明ではKousa Dogwood、
もとは韓国や日本、中国などアジアのものらしい。
害虫や病気に強く、花は蜂や蝶を魅了。
さらにその果実は、鳥やリスの好物で、
おまけに「人間が食べてもいい」
…という書き方ではないがまあそんなところ。
Believe it or not…




ヤマボウシ2




次にヤマボウシで調べると、
あれこれ説明があり、果実については以下のように説明されている。


果実は集合果で9月頃に赤く熟し、
直径1〜3センチで球形、食用になる。
種子は約3ミリで、
大きい果実には3〜4個、小さい果実では1個入っている。
果肉はやわらかく、
黄色からオレンジ色でありマンゴーのような甘さがある。
果皮も熟したものはとても甘く、
シャリシャリして砂糖粒のような食感がある。
果実酒にも適する。


ほほほー!
つまり、秋になると、
マンゴーのような味の果物が庭先で実る…ということだ。
いやあ、悪くないなあ。
山法師、いいじゃない。
なんでも調べてみるものだなあ…本当に。


(飯村和彦)

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2012年10月04日

米国・シェールガス革命の「明暗」〜経済発展と環境破壊〜



IEA(International Energy Agency=国際エネルギー機関)は、
「近く、地球全体が、天然ガス黄金時代に入る」と予測している。
その根拠が、シェールガス。

「シェールガス」とは、
シェール層と呼ばれる地層に含まれる天然ガスのこと。
これまで採掘が難しかったが、
「水圧破砕法」と呼ばれる新技術により、
通常の天然ガスと同程度の費用で生産可能になった。

シェール層はカナダ、北米で多く見つかり、
急ピッチで掘削作業が進んでいる。

米国メディアの紙面には景気のいい見出しが溢れる。

「シェールガスブームは、
すでに60万件の新しい雇用を生み出し、
2025年までには160万件になる」
「アメリカ経済再生の切り札になるのでは」との期待から、
一部にはゴールドラッシュの再来…との声まで!

ところが!

シェールガス生産には大きな副作用が伴う。

環境への悪影響である。
採掘作業による地下水や河川の汚染。
さらには、
「地震」を誘発するとの報告もある。

北米大陸同様、
シェールガス埋蔵量の多いヨーロッパでは、
フランスとベルギーが、
水圧破砕法による掘削を禁止した。

いまアメリカで沸き起こる、新エネルギー・シェールガス革命。
そこにある「光と影」とは?



シェールガス



まずはシェールガス革命の「明部」から

1)シェールガスがもたらす明るい未来

「多くの新雇用の創出」
「シェールガスは、すでにに60万件の新雇用を生み出し、
2025年までには160万件になる」(HIS Global Insight)

「天然ガス価格は2008年より80%低下。去年一年間だけで45%も下がった」

「2025年までに石油輸入量が20%減る」

「今後10年では、3割から4割、原油輸入量を減らせる。
4割だと年間およそ$160billion
それがこの先ずっと続くことの経済効果は計り知れない」
「大幅減税と同じ効果をもたらす」
( Moody’s Analytics)

そして、
米政府やエネルギー関係者が夢見るのが、

「Energy independence(エネルギー自給)」

シティグループの分析によると、
米国は2020年までに「エネルギー自給」を達成。
同時に原油や精製石油製品、天然ガスの輸出国になりえるという。

すると…

(エネルギー自給が達成されると)
350万件の新しい雇用が創出され、
失業率は2%減る。

そのうえ、

エネルギー自給(エネルギー輸入に掛かっていたコスト軽減)により、
製造業ほかで構造改革が進み、輸出競争力も高まる。

最近では、
シェールガス埋蔵量の多い北米、カナダ、メキシコのことを
「”New Middle East”(新たな中東=北米、カナダ、メキシコ)の誕生!」
と表現し、その価値を強調する向きまである。



2)“シェールガス革命”に沸く現場
ペンシルバニア州ウィリアムズポートでは…

「6つの新しいホテルが誕生」
「約100の企業が街に入ってきた」

「2010年の経済成長率は7.8%、全米でもっとも早く経済成長している都市」

もちろん、
ペンシルバニア州のトム・コルベット知事の鼻息も荒い。
「長い間失業していた人が、職につけた。
まさにゴールドラッシュならぬ“シェールガスラッシュ”。
家や店、レストランへの需要も高くなった」

「ピッツバーグ郊外に天然ガスから薬品をつくる新しい化学会社ができる。
これだけで10000件の建設関係の仕事が生まれる!」



3)新エネルギー革命の発端は?

約12年前、
テキサスの試掘者、Geoge Mitchell(ジョージ・ミッチェル)が、
「水圧破砕法(hydraulic fracking)」という天然ガス掘削技術を商業化。
これがニューエネルギーブームに火をつけた。

水圧破砕法とは、
大量の水、化学薬品、砂を使い、
岩盤の中にあるガスを出す技術。
この方法では、ガスの含まれた岩盤を水平に掘っていくため、
これまでの垂直掘削より簡単に多くのガスや原油を産出できる。

水圧破砕法によって、
これまで割高だった
シェール層(=頁岩(けつがん)層)に含まれるオイルの採掘が、
安くできるようになった。

その結果、アメリカ国内の石油生産量は…

シティグループ予測:2015年までに「現在より3割」増える
アメリカ政府の予測:2020年までに「22%増加」。一日あたり670万バレル

ちなみに、
いま世界では、一日あたり8600万バレルの原油を生産している。
そのうちの1900万バレルをアメリカ消費。
米国政府によると、
一日に消費する1900万バレルのうち、890万バレルが輸入で、
そのうちの420万バレルが中東(OPEC)からの原油。

つまり、シェールガスの開発により、
アメリカ国内でエネルギー革命が進展して、
海外(特に中東諸国)に頼っている原油の一定量を国内で賄えるようになれば、
米国経済は劇的に変わる…と考えられているのだ。


しかし、シェールガス革命には大きな「副作用」が!



シェールガス革命の「暗部」とは?

1)水圧破砕法にシェールガス掘削は、環境に深刻な悪影響を与える!

イギリスの環境保護団体は、
水圧破砕法によってアメリカの地下水が汚染されていると警告。
フランスとベルギーでは、
すでに水圧破砕法による掘削を禁止した。

さらには、
「地震」を誘発する危険性もあるといわれている。

イギリスの会社、カドリラ・リソースが、
イギリス北西部で掘削を始めたところ、
現場近くで二度地震が発生。
そのため昨年春から掘削作業を中断している。
カリドラが後に発表した調査報告では、
水圧破砕法が「地震」を誘発したとしている。



2)汚染現場を検証:アメリカ河川の危機=「サスケハナ川」

サスケハナ川とは、アメリカ東海岸最長の川。
ニューヨーク州に始まり、ペンシルバニア州とメリーランド州を抜けて、
ワシントンD.C.のチェサピーク湾に流れ込む。
ペンシルバニア州の東部3分の2を占めるなど、
流域面積は7万1224平方キロに及び、
天然ガスの採掘地域「マーセラス・シェール」も通過する。

また、600万以上の周辺住民の水源としても利用されている。

実はこのサスケハナ川がいま、
深刻な危険に晒されつつあるという。

環境保護団体「アメリカンリバーズ」が毎年発表する
「アメリカで最も危機に瀕している川」というリスト。
このリストは、「最も汚染された川」ではなく、
「今後数年で運命が決する岐路に立っている川」を対象にしている。

その2011年度のトップが、サスケハナ川だった。
理由としては、この川の流域に含まれる
「マーセラス・シェールの採掘地域」を主な汚染源として挙げている。
この場所は近年、豊富な埋蔵量の天然ガスを目当てに、
急速に開発が進んでいる地域である。

汚染の理由は、「水圧破砕法」だとしている。

地下のシェール層から天然ガスを取り出す
「水圧破砕法(フラッキング)」は、大量の水を消費する。
砂や化学物質を含む大量の水をポンプで圧送し、
極めて高い圧力で気孔のない岩石層を砕く。

環境保護団体は、
「フラッキングの廃水は人体に有害で、発がん性の可能性もある。
しかし、現在ほとんどの施設で適切な廃水処理ができていない」
と懸念を表明し、
「地下や地表の源泉の汚染を防ぐ法律が不十分だ」
とも指摘している。



では、米国のシェール革命と日本の関係は?

シェールガスの米国内での生産量が、
ガス全体の2割に達した今、米国政府は次なる目標に向かっている。

「ガス輸出国にもなりえる状況になった」
(エネルギー省ポネマン副長官:2011年12月東京講演)

その実現に向け現在、
シェールガスを液体のLNG(液化天然ガス)にして、
輸出する基地作りが進行している。

これを受けて日本は、
そのアメリカ産LNGを輸入すべく動いている。

原則としてアメリカは、
FTA(自由貿易協定)を結んだ国にしか輸出を行わない。
そこでアメリカとFTAを結んでいない日本は、
「特別許可」を求めている。
今年中にもその結論がだされる予定だという。

現在日本は、LNGを中東や東南アジアからの輸入に頼っている。
おまけに価格はアメリカ国内価格の5倍と高い。
もし、米国から輸入できるようになれば、
輸入ルートを増やせるのはもちろんのこと、
「これまでより安く、LNGを買えるのではないか」と期待されている。

東日本大地震以後、
原子力エネルギーの代わりにLNGが多く使用されているため、
輸入量も急増中(去年38%増。今年は47%増の見込み)

日本でも今月(10月)3日、
石油開発大手の石油資源開発が、
秋田県にある鮎川油ガス田でシェールオイルの採取に成功した(国内初)。
国産資源の開発や、掘削技術の向上に繋がるとの期待されるが、
推定埋蔵量はわずか。
これで日本のエネルギー不足を解消する…とはいい難い。

「明と暗」が交錯するシェールガス革命。
新しいエネルギーはわれわれの未来を豊かにするのか、
それとも、大きな「負荷」を世界に与えるのか、
今後も注視が必要だ。

(飯村和彦)


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2012年03月28日

福島第一原発と同型「ヤンキー原発」・運転延長反対デモ!



3月22日。
稼動開始から40年が過ぎたヤンキー原発(米国・バーモント州)対して、
その運転延長の反対を求める大規模な抗議デモが行われた。

デモに参加したのは約1000人の市民。
小さな子どもからお年寄りまで、
古い原発の運転継続に強い不安を覚える人たちが、
手に手に、
「ヤンキー原発、運転継続反対!」
「シャットダウン!ヤンキー原発」のプラカードや旗をもって、
およそ3.5マイル(約6キロ)の道のりをデモ行進した。






[filmed by Kazuhiko Iimura]





この日の抗議活動では、
93歳の女性を含む130人が地元警察によって逮捕された。
ただし、
地元警察も、
原発反対運動には一定の理解を示しているため、
この日の「逮捕劇」には、いわば「暗黙の了解」があり、
すべて混乱なく整然と行われ、
逮捕された130人は、後に全員釈放となった。

今年の3月21日で、
稼動開始(1972年)から40年が過ぎたヤンキー原発の、
運転期限延長(20年!)をめぐっては、
ここ数年、
アメリカで大きな議論となっていた。

施設の老朽化が進み、
冷却塔が壊れたり、
放射性物質を含む冷却水が漏れだすなどのトラブルが続出していたのだ。
さらに、ヤンキー原発は、
現在深刻な事態に陥っている福島第一原発と「同型」だった。
(備:同型の原子炉格納容器「マーク1」)

この事実が、
ヤンキー原発周辺住民の不安をいっそう深いものにした。

福島原発第一の事故発生前から、
バーモント州議会は、
原発周辺住民の意思を尊重する形で、去年2月、
ヤンキー原発の運転延長を認めない決定を下していた。

(備:去年2月、バーモント州上院が、
今年3月で期限切れとなる運転免許の更新を否決した。
同州は全米で唯一、
州憲法で原発の稼働への否決権を規定していた)

ところが、
アメリカ原子力規制委員会(NRC)は、去年3月21日、
(東日本大地震による福島第一原発事故発生の直後にあたる)、
20年間の操業延長を許可したのだ。

さらに、去年4月18日、
ヤンキー原発を所有するエンタジー社(電力会社)は、
バーモント州の決定権に異議を唱えて訴訟を起こした。

さて、この裁判で、
アメリカの司法が、どんな判断を下したのかというと…

今年1月19日。
アメリカ連邦地裁は、
エンタジー社の主張を受入れ、
ヤンキー原発の稼働期限延長を認める決定を下した。
40年稼動してきた原発を、
今後さらに20年、運転させるということだ。

「Shut down Yankee Nuke!」

運転反対を叫ぶ大規模なデモが行われた
3月22日は、
ヤンキー原発が期限延長運転に入った第一日目。
今年生まれたばかりの子どもにしてみれば、
彼、または彼女が成人するまで、
老齢の「ヤンキー原発」と共に生きていくことになる。
これって、
どう考えても無理があるだろう。

(飯村和彦)


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2012年03月23日

水飢餓の世紀!取材ノートより



時事通信によると、米国家情報長官室は3月22日、
2040年までに世界の水不足が深刻化し、
地域情勢の不安定化や紛争を招く恐れがあると分析した報告書を発表。
水不足の主な要因として、
人口増加、経済発展、気候変動を挙げた。

報告書は、
「今後10年間に水不足が原因で国家間の戦争が起きるとは考えにくいが、
地域の不安定化や緊張を高める可能性がある」と指摘。
一部の農業地帯では地下水が枯渇し、
世界の食料市場にも影響が出るとした。

2020年以降は、特に中東や北アフリカ、南アジアで、
水を「武器」あるいは「テロの手段」として利用し、
ダムなど水源施設が攻撃対象となる危険性が高まると分析。
また、
水の問題が主要国の食料・エネルギー生産を妨げ、
経済成長の足かせとなると警告している。

以下は、
「水飢餓の世紀」のテーマで調べた際の取材ノートを纏めたもの。
今私たちが抱えている「水(=淡水)問題」を知る上で、
多少の手助けになるのでは…と思い、改めてアップした。
参考にして貰えれば幸いです。


【水飢餓の世紀〜取材ノートより〜】


地球上に存在する水の総分量は、約14億立方キロメートル。
地球が「水の惑星」だといわれる所以である。
しかしそのほとんどは海水で、淡水は全体の約2.5%。
しかも淡水の3分の2以上は、
南極や北極の永久凍土や氷河である。


地球1
                   (アポロ11号が月から撮影した地球:NASA)


つまり、私たちが日常利用する河川や湖などからの淡水は、
地球全体の僅か0.01%にも満たない。

近年、その貴重な淡水が枯渇し、
急速なスピードで砂漠化が進行している。

国連の予測では、2025年には、
世界人口の2人に1人が深刻な水不足に陥る可能性があるという。
水は地上に生きる全生命の源であり、
すべての産業もまた、水なしでは成り立たない。
深刻化する水資源の現状に対して、なにができるのか。

東京大学の沖大幹教授は指摘する。
「水というのは量だけを確保すればいいのではなく、
汚れていて使えない水を綺麗にして使えるようにすることは、
水を作るのと同じなので、
そういう技術は短期間に導入可能だし、
非常に効果的な場合が多い」

そこで今、
日本の水処理技術が世界の注目を集めている。


日本の川
(東京・羽村取水場/ photo:kazuhiko iimura)


20世紀は石油の世紀だったが、21世紀は水の世紀

現在、世界の人口70億人のうち、
安全な飲み水を手軽に利用できない人は約11億人。
下水設備や衛生設備がない地域に住む人は25億人を超す。

中東や北アフリカの窮状はよく知られているが、
インドやインドネシア、韓国、マレーシア、シンガポールなども、
衛生設備の不備などもあり水飢餓状態にある。


川辺の人たち1
(インドネシア/ photo:kazuhiko iimura)


当然、中国も水は大問題。
水需要の増大による物理的不足の他、
工業廃水や生活排水による河川汚染が深刻で、
黄河や長江ともに大きな問題になっている。

また、
先進国でも水問題は深刻。
アメリカ中西部やスペイン、オーストラリアなども、
酷い水不足に陥っている。


日本の水資源、その実情とは?

日本は、水に恵まれた国である。
水道の蛇口を捻れば、安心で安全な水が手に入る。

例えば、
多摩川上流にある羽村取水堰を基点としている玉川上水は、
およそ350年前の江戸初期に、
多摩川の水を、
飲料水、農業用水として利用するために作られた。

羽村取水堰で一旦せき止められた水は、
毎秒2トンを川へ戻し、
その他は、一秒間に6トンが浄水施設へ送られる。
現在、多摩川水系の水は、
東京都民の約20%が使う水道水になっている。

しかし…

地球全体で見ると、
利用できる淡水の量は急速に減少している。
その僅かしかない淡水の使用状況はといえば、
70%が農作物と家畜を育てるために使用され、
その他は、
工業用水が20%、生活用水が10%の割合となっている。

特に農業用水の大部分は、
乾燥地域や半乾燥地域での灌漑用に使われている。

東京大学で、
グローバルな水循環と世界の水資源に関する研究を行なっている
沖大幹教授は、
水不足といっても地域によって実情が異なると話す。

「例えば安全な水がないというのは、
どちらかといえば物理的に水が少ないというよりは、
安全で安心な水を安定して供給する施設が足りない。
これは途上国が中心になる。
逆にそれなりに発展していても、
もともと乾燥した地域で、
無理やり循環型ではない資源を使っている地域。
地下水に頼っている地域は、
だんだん使える水資源が減ってきていて、
食糧生産に影響すると懸念される」


船2隻
(インドネシア/ photo:kazuhiko iimura)


世界の水資源問題の現状

下水や衛生施設の整備が進んでいない
インドネシアや中国、マレーシアなどの国々でも、
多くの人が、
きれいで安全な水にアクセスできない状態にある。

驚異的な経済成長を続ける中国では、
主要都市の3分の2が深刻な水不足に陥っている。
下水の大半は、
未処理のまま川や湖に垂れ流されているため、
中国全土では、およそ7億人が、
人間や動物の排泄物で汚染された水を飲んでいるという。

黄河流域では、
農業や生活用に多量の水を取水したため、
その流量が40年前の僅か10%にまで低下。
また、
長江(揚子江)には、
毎日約4000万トンものゴミや汚水が投棄されているという。
これら河川の汚染は酷く、
飲料水はおろか農業用水としても使えない地域も多い。

アメリカでも、
中西部を中心に水不足は大きな問題になっている。

北米・ロッキー山脈の東側に広がる
グレートプレーンズと呼ばれる平原。
日本の国土面積の10倍もあるこの乾燥地帯は、
本来、農業に適した場所ではないのだが、
なぜか大穀倉地帯になっている。
その訳は地下水の利用だ。


穀倉地帯1
(米国・中西部/ photo:kazuhiko iimura)


この地域の灌漑施設では、
井戸を掘って大量に汲み上げた地下水を利用。
半径・数100メートルの腕木に設置したパイプから水を撒いて、
作物を栽培している。

だが、
その水源であるオガララ帯水層の水は急速に減少。
井戸が枯れ、作物を作れない農地が急増している。


日本の食糧自給率と「水資源」の関係

世界の人口は2025年までに、
今より20億人増えると予測されている。
当然その分、食料と水の需要も膨れ上がる。
すると日本はどうなるのか。

日本の食料自給率はおよそ4割。
つまり、
食料の6割を海外からの輸入に頼っている。
実はここに、日本の抱える深刻な「水問題」が潜んでいる。


バーチャル・ウォーター(仮想水)

現在、日本が輸入に頼っている食料を、
もし国内で作るとしたら、どれ位の水が必要になるのか。
それが、
「バーチャル・ウォーター」の考え方である。

東大の沖教授の試算によれば、
「日本が輸入している主要な穀物や肉類を日本で作ったら、
どれ位の水が必要なのかを計算すると、だいたい640億トン。
日本国内で使っている農業用水が560億トンなので
それより多い水が必要だということになる。
我々は食料を輸入しているために、
国内の水資源を使わずに済んでいる」

つまり日本は、
食糧という形で毎年640億トンもの水を輸入していることになる。
これは作物や家畜のために、
日本全国で使われている水の量より遥かに多い。

幾つかの食料について、
もしそれを輸入せずに国内でつくったとしたら、
1キログラム当たりどれ位の水が必要になるのかを試算すると…

牛肉なら僅か1キロの肉を作るのに20トン、2万リットル。
これはエサとなる穀物に大量の水が使われるため。

鶏肉なら4.5トン、4500リットル。
小麦は2トン、2000リットル。
玉ねぎは160リットル。


穀倉地帯2
(米国中西部/ photo:kazuhiko iimura)


例えば、
牛丼を一杯つくるための材料には1890リットル、
およそ2トンの水が必要になるのだという。

21世紀は水の争奪戦になる」といわれている。
大切な水を使って生産された食料を大量に輸入している日本は、
その恩恵を世界に還元する必要がある。

そこで注目されているのが、
日本の持つ水処理技術。
飲み水や農業のために使える水を増やしてあげる。
その一つの方法が、
地球上にある水の約98%を占める海水から真水をつくること。


海水の淡水化とは?

もともとはアメリカのケネディ大統領が、
国家事業として始めたプロジェクトだったが、
今では日本企業の技術が世界をリードしている

例えば、
福岡にある日本最大の海水の淡水化施設、
「海の中道奈多・海水淡水化センター」
ここでは、
玄界灘の海水を処理して
一日最大5万トンの真水を生産している。
これは、福岡都市圏、25万人分の水になるという。

福岡市は人口が多い割に水源が乏しく、
渇水は日常茶飯事。
その解消のために選択された方法が、
海水の淡水化だった。


逆浸透膜1


逆浸透膜2
(逆浸透膜ユニット/ photo:kazuhiko iimura)


ここで使われているのが、
「逆浸透膜」と呼ばれる特殊な膜。
高圧をかけた海水をこの膜に通すことで、
塩分を除去し、真水だけを取り出す。
淡水の回収率はおよそ60%
つまり10トンの海水から6トンの淡水が生産できる。

コストは、
建設費の減価償却を含めて1トン当たり210円から220円だが、
ランニングコストだけだと、約100円。
平均1トン当たり150円とされる一般的な水道水よりは幾分高い。
しかし、施設の建設費が日本よりも安い海外になると、
一トン当たりのコストはもっと抑えられる。。

逆浸透膜は、
東洋紡、日東電工、東レなどが高い技術を持っており、
現在、
日本企業が占める逆浸透膜の世界シェアは、約7割。

地球レベルで深刻化する水問題に対応するため、
各企業では、
地域の事情に合わせた膜処理技術を構築、
海外展開を加速させている。

東レ、担当部長の説明。
「水源が海に近いところだと海水の淡水化が主に使われるが、
内陸部や、事情によっては下廃水を再利用するという考え方もあるので、
東レとしては、
海水淡水化専用の膜とか、下廃水専用の膜とか、
河川水・かん水用の膜とか、使い方に合わせた膜を開発している」


納豆菌群を使用したブロックで水質浄化も…

福岡県には、
汚れた川や池の底に並べるだけで水の浄化が図れるという、
画期的なブロックを開発した会社がある。

社長は、古賀雅之さん。
古賀さんが水質浄化ブロックの研究を始めたのは20年ほど前。
大手セラミック会社を退社し、
家業のブロック会社を継いだときのことだ。

「池でも非常に汚れたところがあれば、
そこに土を持ってきて混ぜてじっとしていれば、
いつの間にか綺麗になっている。それがヒント。
土の中には浄化する菌が沢山あるというのが最初の発想」

コンクリートブロックは、空気をたくさん含んでいる。
そこに水を浄化する微生物を
生きたまま入れることは出来ないか。

候補となる微生物を何種類も試し、
10年間に及ぶ試行錯誤の末、
最後に辿り着いたのが納豆菌だった。

納豆菌は、強酸性でも強アルカリでも生存し、
環境にも左右されにくい。
さらに、
コンクリートとのマッチングも非常に良かったらしい。

そして出来上がったのが、
納豆菌を含む有用微生物群を使った「エコバイオ・ブロック」。
休眠状態にある納豆菌群は、
水に触れると外へ飛び出し、
大腸菌や水の汚れであるデンプン、タンパク質などの有機物を分解。
同時に悪臭も消えるという。


ブロック(株)コヨウ・古賀さん提供) 


この水質浄化ブロックは、
大掛かりな装置や多額の建設費を必要としないこともあり、
ここ数年、新興国からの引き合いが急増しているという。

2002年にはマレーシアの前首相、マハティール氏が、
マレーシア工科大学の協力のもと、
ナショナルプロジェクトとしてバイオ・ブロックを採用。

2006年から2007年にかけては、
インド政府が、
ニューデリーを流れる河川を使って、
バイオ・ブロックの大規模な性能試験を行なった。

去年7月、
インド政府の中央汚染管理局がまとめた詳細な検査結果によると、
水の汚れを表す指標が、
使用前に比べいずれも低下、30%以上改善された。
浮遊物質の量も60%以上改善。
アンモニア成分も大幅に減り、
バイオ・ブロックに一定の水質浄化効果があると認められた。
さらにインド政府は、
「エネルギーやメンテナンス、大きなプラントなどを必要としない利点がある」とも報告している。


マレーシア1
(マレーシア・古賀さん提供)


「現状から、例えば2割から3割、水の浄化を行なう。
またさらにその後、2割減らす、3割減らす…というように、
徐々に減らしていくという位置づけ。
その後は、もっと高度な処理技術が日本には沢山あるので、
その前段階として使ってもらうには非常にいい」(古賀社長)

インドや中国のバイオ・ブロック導入理由は、
河川の水質浄化という現実的な目的のほかに、
目に見える対策をとることで、
真っ黒に汚れた河川周辺に住む住民に
環境保全意識を持たせる目的もあるという。

どんなに優れた浄化剤や設備・プラントをもってきても、
人間が、
その処理能力を超える勢いで水を汚していたのでは話にならない。
どちらの現場にも、
「バイオ・ブロック導入の理由が書かれた表示」が立ててある。


二羽のかも
(photo:kazuhiko iimura)


地球上に存在する水の量は概ね変わらない。
だから、
使用できる水は、大切に扱う。
汚染された水が、
一夜にしてクリーンな水に変わるとも考えにくい。
身の回りの「水」に注意を払いながら、
気球規模の水環境にも視野を広げて、
ともかく、できることから一日でも早く。
そうしないと、
本当に、取り返しのつかないことになってしまう。


(飯村和彦)

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2010年02月14日

偉大なる恐竜たちに乾杯! 

   
 

大人にも分かる恐竜の話、“Flying Dinosaurs!”

人類とは比較にならない、
約1億6000万年という長期に渡り、
この地球を支配していた恐竜たち。
恐竜研究の第一人者、ホーナー博士はかつてこう言った。

「みんなはよく、“どうして恐竜たちがこの世から姿を消したのか?”
とその理由を知りたがるようだが、
私は“どうして恐竜たちが約 1.6億万年もの間、この地球上に存在し得たのか、
彼らはどんな風に生きていたのか”、そこに興味があるのだ」

人類の歴史、それは恐竜たちが生きた歴史に比べれば、
ほんの瞬き程度の時間にしか過ぎない。
恐竜たちは、どんな地球に、どんな社会を持って、
どんな風に生きていたのか? 
そして、どうして歴史となっていったのか。

「恐竜? 子供じゃあるまいし、そんな事に興味ないね」

大人たちには目先の現実しか見えない。
さらには、その“現実”さえきちんと見えているのかどうかも疑わしい。
きっと、子供たちはこう叫ぶだろう。

「お父さんたちは、“本当の事”を知らないからさ」

さて、どちらに目を向けたらいいのか。
時には、子供たちの言葉に耳を貸してみようじゃないか。
きっと、新しい何かが見つかる筈だ。

どうして子供たちはあーまでも恐竜に夢中になれるのか。
また、どうして大人になると、夢を抱かなくなるのか。
恐竜と聞いて馬鹿にするのではなく、
彼らが持っていた生きる事に対する逞しさを見つめ、
変わりつつある地球の姿を太古に遡って眺める事が、今、大切な気がする。

大人が子供から学ぶもの。
恐竜はその格好のテーマになる筈だ。
“偉大なる恐竜たちに乾杯!”


(参)ホーナー博士:Jack Horner、古生物学者
映画『ジュラシック・パーク 』では、科学アドバイザーとして、
より正確な恐竜像を再現する大きな力となった人物であり、
映画に登場する古生物学者グラント博士のモデルは、
ホーナー博士だと言われている。
また、1978年に彼が発見した恐竜の集団営巣地は、
恐竜が鳥の様に集団で子育てをしていたという科学的な証拠になっている。



恐竜
(コロラド州 /photo: noa iimura)




 〔世蕕になりつつある恐竜たちの本当の姿

1822年、
イギリスの開業医によってたまたま発見された小さな歯の化石。
絶滅した巨大生物“恐竜”の物語は、その瞬間から始まった。
1億万年以上の歴史を越えて、
地中から現代に顔を覗かせる恐竜たち。

“恐竜の故郷”をめぐる米国の旅は、
Deadlandと呼ばれる壮大な地形でも有名なカナダのアルバータ州から始まる。
ここには世界最高の恐竜博物館もある。
次に、
ホーナー博士が「恐竜たちの巣」を発見したアメリカ・モンタナ州ボーズマン、
さらにユタ州ジェンセン、コロラド州デンバーに下る。
そして1986年、
全長約40〜50メートルはあったと推定される世界最大の恐竜化石が見つかった
ニューメキシコ州が最終地となる。

これらロッキー山脈沿いにある“恐竜たちの故郷”には、
数多くの恐竜博物館があるのは当然として、
コロラド、ユタ、ニューメキシコ、アリゾナの4州にまたがる赤いコロラド高原は、
それ自体が、地球の歴史の生きた博物館。
恐竜の歴史のみならず、
地球の歴史の1/3 にあたる15億年分が目の前に広がる。



レッドロック地帯
(コロラド州“レッド・ロック”/photo:kazuhiko iimura)




恐竜地層
(恐竜の足跡、骨の化石が表出している地層説明/ photo:kazuhiko iimura)




 ◆…擦亘榲に恐竜の子孫なのか!
 
   (a)恐竜はどんなものを食べていたのか?
   (b)恐竜の知能はどれぐらいだったのか?
   (c)恐竜は本当に温血だったのか?
   (d)恐竜は子育てをしていたのか?
   (e)最強の肉食恐竜ティラノサウルスとは?
   (f)驚くほど首が長かったマメンチサウスはどうして呼吸をしていのか?
   (g)恐竜はどうやって歩いていたのか?
   (h)恐竜時代にいた哺乳類はどんな生活をしていたのか?
   (i)恐竜時代に茂っていた植物は?
   (j)白亜紀後期にはどうして奇妙な形の恐竜が数多く現れたのか?

   そして・・

   (k)恐竜は、なぜ、絶滅したのか?
   (l)本当に“鳥は恐竜の子孫なのか?”


  恐竜と科学〜現代に甦る恐竜たち

映画「ジュラシック・パーク(JURASSC PARK)」に於いて、スピルバーグは、
その時点で考えられる全ての知識と科学を用いて、
極めて本物に近いとされる恐竜たちをスクリーン上で踊らせた。

「JURASSC PARK」の著者、マイケル・クライトン( Michael Crichton )は、
琥珀(Amber) の中に化石として状態よく残っている恐竜時代の昆虫、
それも恐竜の血を吸っていたと思われる昆虫などから遺伝子DNAを抽出して、
現代に恐竜たちを再生させるという発想を提示した。
現代科学を用いて出来る事と出来ない事。
また、出来るとすればどのレベルまで可能なのか?


───DNAによる恐竜再生の可能性について

昆虫学の権威であるGeorge O. Poinar Jr.博士は、
かつて「現実的には非常に難しい」といっていた。
瑚珀の中に恐竜時代の血を吸った昆虫を発見する事は可能だが、
その中から完全な形のDNAを含んだ細胞核を見つけるのは非常に困難であり、
また、たとえそれが出来たとしても、
さらにそれを微分して胚を識別、抽出しなくてはならない。
これは非常に!困難なことなのだそうだ。


───恐竜たちが闊歩している風景とは?

およそ7800万年前の肌寒い夜明け時、
一頭のトリケラトプスが所在なくあたりを見回しながらシダの葉や枝を食んでいた。
11トンの体重の割りには脳味噌が軽い彼。
そんな彼が身に危険が迫っている事をなんとなく感じたその時、
一頭のティラノサウルスが彼の後ろの林の中から突然姿を現した。

史上最強で最大の肉食恐竜。
まだ青年期であるにも係わらずこのティラノサウスの体長は約5m、
短剣のような鋭い歯を持っていた。
必死になって逃げようとするトリケラトプスだが、
冷血性の生き物がそうであるように彼は素早く動けなかった。

ましてはまだ夜が明けきらない時刻の事、
太陽の熱を吸収して身体を活性させる時間も無かった。
のっそりとしか動けない彼。
簡単にティラノサウルスの餌食になってしまうのかと思いきや、
ティラノサウルスの方もその長い足を素早く動かせない様子だった。
そう、ティラノサウルスも同じく冷血性の生き物だったからだ。

すると…

Wait! Wait! Wait! ・・・・・!!!!

30年前ならこんな話でも良かったかもしれないが、今は違う。
恐竜の骨の化石や巣、卵や足跡などを、
CATスキャンやコンピューターなどのハイテク機器で分析できるようになった現在、
恐竜についての考え方はかなり変わっている。

トリケラトプスやその他の草食恐竜が間抜けである必要はないし、
彼らが森の中をふらふらと一頭で彷徨っていたとも言えない。
おそらく彼らは群れをなして動いていたろうし、
毎年“渡り”をしていたと思われる。
また親は子を育て、
それぞれ協力し合って凶暴な敵から自分たちの身を守っていた。

この事は凶暴な肉食恐竜にも言え、彼らもある社会を持っていたと考えられる。
歳をとり一番巨大になったティラノサウルスは別として、
彼らもまとまって行動し、小型の肉食恐竜がするのと同じように、
彼らもオオカミの様にチームを組んで獲物を捕らえていたと思われる。

また、恐竜は冷血性の生き物でもなかった。
彼らは、寒い気候の中にあっても活発に動く事が出来たし、
ある恐竜は夏でも太陽が顔を出さない北極圏でも生きていた。



恐竜の足跡
(恐竜の足跡・コロラド州にて/ photo:kazuhiko iimura)



更に、多くの専門家はこう信じている。
「今日でも恐竜と同じライン(系統)にある生き物が一つ栄えている。それが鳥だ」

15年ほど前、 Mark Norell博士ほかアメリカとモンゴルの科学者チームが発表した
モンゴルで発見された新しい恐竜の種、Mononychus( 一つの爪、という意味 )。
七面鳥ほどの大きさで、現代の飛べない鳥のようなものだそうだ。
身体は羽根で覆われていたと思われるが、
骨格の構造は鳥と恐竜、両方の特徴を持ってた。
この発見は、恐竜と鳥の関係をより強固なものにした。


 Q、恐竜はどんなものを食べていたのか?

まず、草食性の恐竜の場合。
ジュラ紀と白亜紀初期までの植物界は、まだシダ植物と裸子植物ばかり。
ソテツシダ類の種子や多汁質で年中実のなるベネチテス類などは、
当時繁栄していた竜脚類や剣竜たちの好物であったと思われる。
イチョウ類は一般に有害物質を含んでいた為食べられなかった。

白亜紀の終わり頃になると被子植物が進化し植物界を一変させた。
この栄養価の高い植物を食べて進化してきたのが、
カモノハシ竜や角竜、曲竜たちで、
剣竜はこの恩恵を授かる前に絶滅した。

草食恐竜の歯は、円錐形の単純な構造をしていたので、
馬や牛のように食べ物を歯で咀嚼する事が出来なかった。
そこで、石などを飲み込んで胃の中で食べ物と石をぶつけ合わせ、
咀嚼の変わりをさせていた。

肉食性の恐竜はというと、
彼らは相手の肉を食べるのであるからタンパク質そのものを食糧にしていた。
栄養価は極めて高く消化も良かった筈。
歯は鋭く、食べ物を切り裂き易いようになっていたが咀嚼する歯が無かった為、
まるごと飲み込んでいたと思われる。
ただ、殺したての新鮮な肉ばかりを食べたのか、
死んでから何日もたった肉を食べていたのかはハッキリしない。


 Q、恐竜の知能はどれぐらいだったのか? 

一般的に恐竜の知能はワニやトカゲ(下等脊椎動物)と同じ程度で、
それよりも良くもなければ悪くもなった。
しかし、恐竜の中でもその種類によってばらつきがある事には注意が必要だ。
肉食恐竜のティラノサウルスやアロサウルスは同じ恐竜でも体重の割に脳が大きく、
その知能は鳥類と同程度であったと考えられる。

肉食性の恐竜の場合、
草食性の恐竜が身に付けている防御用の角やトゲなどをかい潜り、
相手の動きに合わせて効果的な攻撃を仕掛けなければならなかった。
そのため、運動を脳によって統御する必要があった。
だから知能も発達したものと思われる。


 Q、恐竜は本当に温血だったのか?

〈参〉恐竜が温血性であったという場合、彼らが内温性(体内で発熱できる事)で、
 恒温性(体温が常に一定)であったという意味で使われれいる。

恐竜温血説を唱える科学者の一人 Robert Bakkerは、
その理由を次のように述ている。
恐竜は大きな心臓を持つのに充分な大きさの胸腔(鳥と似たもの)を持っていた。

「渡り」をしていたとされる恐竜は、
大陸の北から南まで幅広いレンジの気侯帯で生きていた事になるから、
温血性でなければとてもそんな事は出来ない。

この他、Bakkerは草食恐竜と肉食恐竜の割合が、
現在のサバンナでの草食動物と肉食動物との割合に近い事を指摘し、
恐竜が冷血なら食事量が少なくて済むので、
もっと多くの肉食恐竜がいた筈だとも理由づけた。

勿論、この他にも恐竜温血説を支える数々の理由がある訳だが、
一番の根拠はJohn Ostrom博士が1964年に、
小型肉食恐竜デイノニクスを発見した事にある。
高速で走り、
後足のカギ爪を振り回して獲物の飛び掛かるというデイノニクスの生態は、
高い活動レベルを維持できる温血性によらなければ説明がつかないとされた。

しかし、温血説に反対する研究者も多い。
現在生きている動物でさえ、温血とも冷血とも区別できないものが、
事実、5〜6種類はいるという。

特に、体重が200kgを越えるような生き物については、
いったん温まった体温はそう簡単には下がらなくなる。
つまり、外温性でありながら恒温性で温血性になる訳だ。
これを慣性恒温性と呼ぶが、
恐竜の体が巨大になった理由をこの現象に求める研究者もいる。

よって現在では、恐竜すべてが温血性であったとするのではなく、
デイノニクスのような小型の肉食恐竜たちは温血性だった、とする研究者が多い。


 Q、恐竜は子育てをしていたのか?

1978年、Jack Horner 博士が、
モンタナ州で恐竜の集団営巣地を発見した事に始まる。
巣の中からは、卵や孵化する直前の胎児をはじめ、
体長1m程の子供の恐竜が何頭も見つかった。
子供の歯はすり減っており、すでに食物をとっていたにも係わらず、
足の発育が不完全でまだ良く歩く事が出来なかった事を物語っていた。
このことは、
子供が巣の中で親から餌を与えられて成長していた事を示すとされた。

また、発見された巣は全部で14個あった訳だが、
それらの巣はみんな7m程の間隔で並んでいた。
これは丁度、成体のマイアサウラ(優しい母トカゲの意。Horner博士が名をつけた)の体長と同じであり、
鳥類の営巣と大変よく似た点を持っていた。

鳥が巣を作る場合、親が行き来できる最低限のスペースはとるが、
卵を保護する意味で巣を出来るだけ近付けて作る事が知られている。
この事から、
恐竜は爬虫類よりむしろ鳥類に近かったのではないかという説が出てきた。
最近では、ペンギンのように集団で、
ある社会を作って生活していたのではないかとも考えられている。



恐竜の骨
(茶色い部分が恐竜の骨・コロラド州にて/ photo:kazuhiko iimura)



さて、ではどうして、
巨大恐竜たちは約6500万年前に姿を消してしまったのだろうか。
約2億年にも渡って繁栄してきた恐竜に、一体なにが起こったのか。

恐竜はこれまでに約600種類以上知られているが、
これらが全て白亜紀末に一斉に滅んだ訳ではない。
発見されている化石の記録を調べると、
7300万年前から最後の6500万年前までの間に、
約70%の種類の恐竜が姿を消している。

これを恐竜化石の主要な産地である北アメリカ西部のデータで細かく見てみると、
7500万年前の地層から30属、7000万年前の地層から23属、
6900万年の地層から22属、
最上部の6500万年前の地層から13属となっており、
恐竜たちが最後の1000万年を通じて徐々に滅んでいった事が分かる。

このような事実にも係わらず、
恐竜の一斉絶滅として科学者の注目を集めてきたのは、
この時期、海洋動物の66%も同時に絶滅しているからである。

このように多数の動物種が同時に絶滅した場合、
それが異なる理由で偶然同時に絶滅したとは考えにくい。

では、なにが彼らを絶滅に追いやったのか。
以前までは、地球全体の天候変化説が主流であったが、現在では隕石衝突説である。
これはイタリアを皮きりに世界各地で、
白亜紀と第三紀の境界層から通常より1〜2桁高い濃度のイリジウムなどの隕石物質が発見されたからだ。

隕石の大きさは直径約10kmと推定され、
約6500万年前に落下したと考えられている。
また、その落下地点もメキシコのユカタン半島付近であると確認された。

隕石衝突説による絶滅のメカニズムは、
隕石の衝突により多量のちりが大気圏に舞い上がり、
長期に渡って太陽の光を遮ったというもの。
その為、地上の温度が低下して核の冬のような状態となり、
植物は光合性が出来なくなったと考えられた。

しかし、この説にも問題はある。
隕石の落下の前に恐竜たちはすでに衰退傾向にあったし、
アンモナイト類も白亜紀後期を通じて徐々に衰退しているからだ。


───ダーウィンが「種の起源」を発表してから核爆弾が炸裂するまで約80年。
もしかすると、我々人類は運が良かったのかもしれない。
なぜなら、
生きている間に人類がどこから来て、
どんな風に滅んで行くのかを知り得たのだから。


改めて、偉大なる恐竜たちに乾杯!


[追記(3/6)]

きのうの新聞には、下記のような記事がのっていた。
一歩一歩、地球の歴史が明らかになる。
以下、毎日新聞・記事の一部を…。

「恐竜絶滅 1回の小惑星衝突が原因 直径10〜15キロ」

恐竜など白亜紀末期の生物大量絶滅は、
現在のメキシコ付近への1回の小惑星衝突が原因とする論文を、
日本など12カ国の国際チームが5日の米科学誌「サイエンス」に発表した。
約6550万年前に、
地球環境を一変させた破壊的衝突の全容も明らかにした。

大量絶滅をめぐっては、
複数の地球外天体衝突説、火山噴火説も出されているが、
研究チームは「否定された」と結論付けた。

チームには専門家41人が結集。
メキシコ・ユカタン半島の巨大クレーター、
「チチュルブ・クレーター」(直径約180キロ)が形成された時期の
世界各地の地層などの最新データを解析し直した。

その結果、チチュルブ・クレーター形成と大量絶滅の時期は一致。
他の天体が前後に衝突した痕跡はない。
6550万年前ごろは火山活動が活発ではなかった、と判明。
クレーター形成による環境変化は大量絶滅に十分だったとした。

衝突した天体は直径10〜15キロの小惑星。
衝突速度は秒速約20キロ。
衝突時のエネルギーは広島型原爆の約10億倍。
衝突地点付近の地震の規模はマグニチュード11以上。
津波は高さ約300メートルと推定された。

衝突による放出物は世界約350地点で確認された。
放出物は大量のちりとなり、太陽光がさえぎられて地球上が寒冷化。
5〜30度の気温低下が約10年続き、
海のプランクトンや植物が死滅、
食物連鎖の上位にいた恐竜などが絶滅したと考えられるという。


(飯村和彦)

newyork01double at 22:26|PermalinkComments(0)

2008年06月30日

北極点の海氷とCO2と未来像



今年の夏、
北極点の海氷が有史以来はじめてなくなるかもしれない。
コロラド州の研究者がそんな予測を出したという。
地球が、喘ぎ苦しんでいる一つの象徴のように思える。
温暖化防止、CO2削減…。
そのために実行できることは山ほどあるだろう。

今朝の朝日新聞には、この他にも、
CO2削減に関する記事が数本掲載されていた。


朱色の空とWTC


早稲田大学は、
九つあるキャンパスから排出されるCO2削減を進めるため、
電気・ガスの使用料を減らしたキャンパスが、
削減額の半分を学生への奨学金として使えるようにするという。
目標は、12年度までに約10%のCO2削減だそうだ。

また、東京大学では、
キャンパスにある約3万6000台の照明器具を、
08年度中に消費電力が半分ですむ機種に交換するという。
自分たちにできることから始める。
素晴らしい試みだ。

では、国や行政機関の方はどうだろう。
このところ議論になっているのがコンビニの深夜営業の規制だ。
現在、全国の10の自治体が、
コンビニの深夜営業の規制や自粛要請を検討しているらしい。
これに対してコンビニ側は、
「16時間に営業時間を短縮しても、
CO2削減効果は0.009%(国内全体で見た場合)しかない」
として反発している。

さて、ここで一考。
CO2削減のためには、それぞれが、
自ら進んで”出きることから始める必要がある。
つまり、誰かに強いられてやるのでは効果が出難い。

その意味では自治体によるコンビニの深夜営業規制は、
たとえ実施されたとしても効果に期待できない。
これが、コンビニ側から出た提案であったなら、
「いいじゃない」という思いにもなるのだが、
自治体の要請では話にならない。
ならば、国や自治体はどんな努力をしているのか、といいたくなる。
例えば日本全国の役所も、照明機器を省エネタイプにでもしてみたら?
「居酒屋タクシー」にお世話になっている霞ヶ関は、
“自ら進んで”どんな省エネ対策をしている?
自分たちのことは棚に上げ、他に対策を求めるばかりじゃない?

無駄をなくすといっても、どうでもいいようなところばかり。
マッサージチェアやグローブ等々の購入は控えるとしたが(当然だ!)、
無駄な道路はつくり続ける。
技術革新で飛躍的に進化した太陽電池が開発されても、
この国の電力政策の根幹に変化はない。
毎年、数百億円もの莫大な電力予算が、
原発関連(自治体への補助金や“箱モノ”建設等々)に使われている。
その半分でも代替エネルギー開発に回せば、
未来像は確実に変わってくるはず。
それだけの知恵と技術開発能力を人間は持っているのだから。

ビルの壁や天井の表面が全部、タイルではなく太陽電池になったら?
個人住宅に応用できることも沢山あるに違いない。


タクシー3


数年前、京都のあるタクシー会社の省エネ対策を取材した。
そのタクシー会社では、
自分たちで考案・開発した「風車」をタクシーの屋根につけ、
走行中に(風力)発電。
夜間の行灯や料金表示灯のほか、
乗客への携帯電話充電サービスなどに活用していた。
とってもいいじゃない?
風車がつくる電力は大きなものではないが、
間違いなく、省エネや乗客サービスに繋がっている。
なにより、そのタクシー会社が、
自ら進んで出来ることから始めた”というのが意義深い。
そこには確固たるメッセージが載っている。

自動車そのものも凄い勢いで進化している。
あるメーカーは、
エンジンが発する熱を走行に利用する技術を開発中だという。

大切なのは、ことの大小じゃない。
それぞれが考えて能動的に動き、実行すること。
そんな行動が積み重なれば、
とっても大きな流れになるはずだから。


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夜の幻想アベニュー

(飯村和彦)


newyork01double at 17:55|PermalinkComments(0)

2007年09月19日

ネイティブ・アメリカンからの贈り物



moose



地球に生きるものたちから、
力をもらう。
詳細は、後日…。


【追記】

整理整頓は生活の基本。
大袈裟にいえば、人生の基本。
ということで、
やっと、このブログもスッキリした。
これまでに書いた約600の記事を、
400ほどに整理した。
本当は、もっとスリムにしたいのだが、
まずは、よし。


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(飯村和彦)


newyork01double at 20:27|PermalinkComments(0)

2007年08月27日

「安全でおいしい野菜」の収穫を体験!



このところ、
「食の安全」を危惧せざるを得ないような、
深刻な事例が数多く発覚している。
農薬まみれの、
一部の中国産野菜などはその最たる例で、
そうとは知らず、
危険とさえいえる食物を、
日々口にしているのかと思うと、
刹那、背筋が寒くなるというもの。

そこで!
…という訳ではないのだが、
先日、日頃お世話になっている、
「有機栽培農家」を家族で訪ねた。

茨城県でオーガニック野菜を栽培しているマナ農園 
我が家では、暫く前から、
知人の紹介で知ったこの農家から、
隔週で、野菜を宅配で購入している。


葉っぱモノ畑


場所は筑波山の麓、「八郷(やさと)」地域。
近年、“安全でおいしい野菜作り”を目指して、
多くの人たちが移住している所だそうだ。
ちなみにマナ農園は、
農業大学できっちり農業を学んだ、
オオツさんご夫婦が運営している。


トマト収穫


↑はミニトマト。
信じられないほど甘い。
収穫しながらも、
ついつい自分の口へ運んでしまう。


カボチャ


隔週の金曜日、
我が家に箱で送られてくる野菜は、
“どんな人が、どんなところで、どのように”栽培されているのか。
そんな事実を知ることの意味は、
子供たちにとって、非常に大きい。


草はむヤギ


農園では、ヤギも数頭飼育されている。
↑は、今年生まれた三頭のうちの一頭。
ここでは、
ヤギも、当然ながら、
「安全でおいしい野菜」を食べて育つ。


畑ロング


朝5時から始まる野菜の収穫。
この時期はナスやオクラの収穫でおおわらわ。
特にオクラは、
収穫しているそばから、ぐんぐん大きくなるので、
極端な話、収穫作業に終わりがないほど。


バッタを…


にもかかわらず、
辺りには、バッタやトンボ等々、
子供たちの興味をひく生き物が多いので、
しばしば“お手伝い”の手も休みがちに…。
まあ、それはそれでご愛嬌。


コンテナを運ぶ


収穫された野菜は、
その日のうちに袋詰めにされて市場に出荷される他、
我が家のような顧客用に、
順次、箱に梱包されていく。

農薬を一切使わない、
安心で安全な季節の野菜。
そんな野菜を口にできることは、
この上なく幸せなこと。
けれども、
我が家に届く野菜が、
大変な“苦労の産物”である事実は忘れがち。

猛暑の中、
大汗をかいての収穫作業。
たった二日間だけだったが、その一端に触れられたのは、
我々にとって、何よりの“収穫”。
マナ農園のオオツさん、ありがとうございました!
今後も、心して、
安全でおいしい野菜を食べさせていただきます。


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(飯村和彦)


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2007年05月10日

巨大ウミウシを発見!〜動画付きだ〜



神奈川県の馬堀海岸。
潮干狩りで有名なところだが、
我らは、
磯に生息している生き物に集中。
そこで発見したのが、
↓のウミウシ。


ウミウシ写真


巨大である。
それとも、
ウミウシという生き物は、
押しなべて大きいものなのか?
↓は動画映像。


ウミウシ動画


手に持った感触は、
べた付かず、ひんやりとした、
「つきたての餅」といった感じ。
なんとも、
チャーミングな生き物でしょ?


(飯村和彦)


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2007年05月05日

偽りのマグロ



韓国で、一部のマグロ専門店が、
深海魚の一種である「キルムチ」を、
「マグロ」とだまして販売し、摘発されたという。

キルムチの値段は、メバチマグロの半値以下。
キルムチは、日本では「バラムツ」と呼ばれる魚らしい。
太平洋岸にも多く生息しているというが、
日本では食品衛生法で、
食用禁止になっているという。

さて、
↓は、正真正銘のマグロ。
クロマグロと並ぶ、高級マグロの一種、
ミナミマグロである。


まぐろを手で捕獲3
(撮影:hori-shin)


今回、韓国で、
「偽マグロ」として売られていたキルムチは、
冷凍された状態、
多分、サクか切り身の形…で、
売られていたらしい。

多分、
深海魚キルムチの元の姿は、
マグロとは、
似ても似つかない姿なんだろうなあ。

うまい話…は、
そうそうある訳じゃない。
けれども、
「安くて旨い○○○」
なんていって、
あちこちで回っているものの中には、
「偽マグロ」と似たようなケースが、
多々あるようだから、
気をつけよう。

でも、
切り身の状態じゃ分からない?
自分の「舌」だけが頼り?
安くて旨ければなんでもいい?

これって、
実は、
とても深刻な話なのです。


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(飯村和彦)


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2007年05月03日

カメレオン、変幻自在



目がいいよね。
クリッとしている。
色もいい。
周囲の色彩にあわせて、自由だ。
トビウオもいいが、
カメレオンも悪くない。
何がって?
一日だけ、変身するなら。


カメレオン


カメレオンに触ったことある?
実は、とってもいい感触。
表面は乾いていて、
抱きかかえると、
ジンワリ、
彼(彼女?)の体温がこちらに伝わってくる。
その意外感が、
また、いいのだ。

人間でも同じじゃない?
意外性のある人の方が、
一緒にいて楽しいから。


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(飯村和彦)


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2007年04月13日

やはり、恐竜は「鳥」になったらしい!



米国ノースカロライナ州立大学などの研究チームが、
「鳥は、恐竜から進化した」
…との仮説を補強する材料を見つけたという。


恐竜の地層


6800万年前の恐竜ティラノザウルスの骨から、
タンパク質を抽出。
その分析結果から、
ティラノザウルスが、遺伝的に、
ニワトリの「血族」に当たる証拠を得たという。

鳥類と恐竜が、
近い関係にあるとの仮説は唱えられてきたが、
分子レベルで確認されたのは初めてらしい。

映画などで散見する、
恐竜(…特にティラノなどの肉食系)の歩き方。
特にぴょんぴょん跳ねる動きは、
やはり、
「鳥」のそれ、…だと思わない?


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(飯村和彦)


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2007年04月03日

恐竜と哺乳類繁栄の関係



大きな体で、
地球上を闊歩していた恐竜たち。
彼らは、
巨大隕石の地球激突により、
約6500万年前に絶滅したとされている。

↓の写真は、
去年、コロラド州を訪れた際に撮影した、
恐竜の足跡の化石。


恐竜の足跡


そして、↓は、
恐竜の「骨」の化石だ。
焦げ茶色の部分がそれ。
触ると、ツルツルしている。


恐竜の骨


さて、
この恐竜の絶滅と哺乳類の繁栄に関して、
興味深い研究結果が、発表された。

恐竜が約6500万年前に絶滅し、
哺乳類の時代が始まったとの通説は、
間違っている可能性があるという。

ドイツ・ミュンヘン工科大など研究チームが、
現在生息する哺乳類の大半、
約4500種について、
遺伝子に基づく系統樹を作ったところ、
約7500万年前までに、
基本的な種の分化が終わっていたらしい。

つまり、
恐竜たちが地球上を闊歩していた時代から、
哺乳類が生息していたことになる。

巨大なティラノサウルスの足元を、
小柄なシマリスが軽快に走り回る…。
そんな光景を想像すると、
ちょっと楽しい気分にならない?


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(飯村和彦)


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2007年03月23日

ハマー、ストレッチリムジン!



ここ数年、人気のハマー。
以前、このブログでも扱ったが、
その「ストレッチリムジン」を…。


ハマー1

ハマー2


一時に比べると、
ガソリン価格は下落。
よって、
肩身の狭い思いをしていた(…のかなあ?)
ハマーに乗る方々も、
少しは気持ちが軽くなったはず。

けれども、
どう考えても、↑のような、
「ストレッチリムジン」は要らないだろう。
そもそも、
「ハマー」と「リムジン」がミスマッチなのだから。
じゃない?

やはり自分は、
ハマーを愛好する方々とは、
分かり合えない気がする。


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(飯村和彦)


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2006年12月07日

夜明け前、見島の港



午前5時半。
見島のマグロ漁師たちは、
船をだす。
狙うは、
200キロ、300キロ超えの大物…。


明け方の港


今年は、
天候の変化が大きい。
海は、
凪(なぎ)の日が二日続いたあとは、
時化(しけ)が三日間…といった具合。

ある研究者によると、
地球温暖化の影響で海水温が上がったために、
海が、
荒れやすくなったのだという。


岩と見島海


高波、
確かにきつかった。


(飯村和彦)


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2006年12月06日

山口・見島の猫とイカ



いやいや、
まったくもってご無沙汰でした。
…で、
いまだに、仕事で忙殺状態。

という訳で、
ひとまず、
島の風景写真を数点…。
場所は、山口県萩市の沖にある「見島」。

ここでは、
沢山の魚介類がとれますが、
なかでも、
↓のイカ(…白イカ)は有名。



見島1



このイカ、
北風に当たると赤くなるので、
風に晒すときは注意が必要とのこと。

この時期、
島に打ち寄せる波はそれなりに高くなる。
特に今年は、
時化る日が多い…。
で、
岩場にあるのは観音様。



見島2



この見島には、
沖合いにクロマグロが回遊してくる。
そして夏には、
この海域で、産卵する。
ご存知でした?
多分、
知っている人は、少ない筈。

さらに、
この島の特徴は、
やたらと猫が多いこと。



猫たち



いたるところで、屯っています。
港に漁船が帰ると、
真っ先に迎えにでるのも、
この猫たち。

見島の人は、
猫をとっても大切にしています。
「猫を大事にしないと、大漁なんて望めない」
これは、
島に住むあるお婆さんの言葉。

では…。
see you soon…ということで。


(飯村和彦)


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2006年10月29日

竹は地球を救う!



今、
石油製プラスチックや
グラスファイバーに変わる原料として、
「竹」が注目されている。


2b029409.jpg


猫のミルキーと
編集中…。



[追記:竹の可能性について]

竹は、非常に大きな可能性をもった、
再生可能、つまり、
いくらでも再生産できる、
天然資源ですね。

すでに、石油由来プラスチックや
グラスファイバーの代わりに、
利用され始めています。

軽くて硬く、
「草と木」両方の性質もった竹は、
有効利用できれば、
枯渇の心配のある他の天然資源、
(森林やトウモロコシ、ケナフ等々)
より、断然有望のうようです。

京都にある同志社大学には、
「竹の高度利用研究センター」があり、
多角的に竹を研究しています。
“竹は地球を救う!”
は、その研究センターのポリシーです。

竹繊維からつくった「強化プラスチック」は、
車の内装材、携帯端末のボディ、
食器などなどに使えます。
また、竹繊維そのものは断熱材にもなり、
竹繊維をグラスファイバーの代わりに使った、
ボート(公園にあるいようなボート)
まで完成しています。
同志社大学には、全ての試作品があり、
製品化されたものあります。

来年夏からパナソニックが量産化する、
「竹繊維振動板をつかったスピーカー」
(…針葉樹を使ったものより、断然いい音です!)
も、同志社大学の技術から生まれたものです。

1年で成育してしまう竹は、
日本のみならず、
世界中に豊富に存在します。
しかも、そのほとんどが、
有効利用されていないのが現状です。
日本などでは「放置竹林」が、
大問題になっているほどですから、
この竹を上手く利用できれば、
最高でしょう。

(飯村和彦)


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2006年10月17日

タクシーの屋根で風力発電!(京都)



ちょっとしたアイディアなのだが、
いざ、実行に移すとなると、
これがなかなか難しい。

特に、
地球環境のためのエコロジーなどは、
その最たるものでは?

さて、そんな中、
京都の街で、
Goodなタクシーを目撃した。

大人も、子供も、
思わず振り返る省エネタクシー。
まずは、
その屋根に注目!


タクシー3


走行中にカラカラ回る、
↑の風車は、
時速40キロ以上でバッテリーに蓄電開始。
そして、
蓄えられた電気は、
夜間の行灯(あんどん)や、
料金表示灯の電力に使われる他、
乗客に対する、
“携帯電話の充電サービス”
としても利用される。


タクシー2


さすが、
“京都議定書”の街…。
地球温暖化防止を合言葉に、
「まずは、自分たちに出きることから!」
…ということらしい。

もし、京都へ行くようなことがあれば、
是非一度、
このタクシーをお試しあれ。
現在、20台の“風車タクシー”が、
京都市内を快走中である。

目印は、屋根に灯った青色LED。
だから、
昼間よりも、夜の方が見つけやすい…かも。


(飯村和彦)


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2006年09月22日

「4つの州」が接する一つの場所…米国



なんとも、
滑稽だが…。

↓は、
娘が、アメリカの4つの州、
に両手足で触れているところ。


四つの州1


ここは、
「Four stats corners (フォーステイツコーナーズ)」
↓のプレートには、
その4つの州名が刻まれている。
「ユタ、アリゾナ、ニューメキシコ、コロラド」


四つの州2


ちなみに、
この場所は、アメリカ先住民居留区にある。
この一帯はといえば、
↓のような岩と砂の乾いた土地。


四つの州3


現在、
アメリカ先住民族(ネイティブアメリカン)の多くは、
国土の4%に満たない居留地に住んでいる。

ケビン・コスナーの映画、
「Dances With Wolves」の舞台となった、
キャニオン デ シェリー(アリゾナ州)も、
ここからそう遠くない。

このところアメリカ先住民居留地では、
政府主導によるエネルギー資源の開発が進み、
環境破壊が大きな問題になっている。


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(飯村和彦)


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2006年09月21日

17億年前の地球が見える!…米国グランド・キャニオン



やはり、
圧倒的な風景である。

ナショナルジオグラフィック誌は、
コロラド高原を形容するのに、
「奇怪」
という言葉を使った。


グランドキャニオン1


この“奇怪な大地”は、
九州を除いた日本の面積と同じだという。
…約34万平方キロ。

乾き切った土地。
鋭い峡谷。
グランド・キャニオンにいたっては、
谷の深さは1600メートルにも達する。


グランドキャニオン2
[参考:写真に写っている小さな人間の中に子供たちもいます! 右端…!]


地球の歴史…。
グランド・キャニオンの谷底付近で見られる岩の層は、
17億年も前のものだという。

17億年…。
恐竜が絶滅したとされるのが6500万年前だから、
その長さたるや、
正直、想像できない。


グランドキャニオン3


コロラド高原を、
“人間の生活を拒む不毛な大地”
と呼ぶ人もいる。
けれども、
“人間の傲慢な行為を思いとどまらせてくれる大地”
…であるような気がする。
圧倒的な自然の力には、平伏するしかない。


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2006年09月15日

ハマーという米国車



最近、
日本でも散見するようになった
この車。
アメリカでは、ちょくちょく見かけた。
子供たちも興味があるらしく、
息子などは、
ハマーが傍を通るたびに写真をとっていた。


ハマー1


ともかくデカイ!
広いアメリカの道路でも、
その大きさは、やはり目立つ。

なかには、
↓のようなナンバープレートをつけている車まで…。


ハマー2


見えにくい?
ならば、アップで…


ハマー3


車を見ればハマーだと分かるのに、
ナンバープレートでも、
自己主張する必要があるのか?

石油資源の枯渇が危惧されている昨今だが、
そんなことは、お構いなし。
ハマーといえば、
道路にガソリンを撒いて走っているような車だ。
改良型のH-3(H-1,H-2よりは小さめ)でも、
燃費はリッターあたり、約7キロ。

このところの原油高など、
どこ吹く風…なんだろうなあ。
もし、ハマーに乗っている人物の中に、
「原油高でガソリン価格が上がって参ったよ」
などといっている輩がいたら、本末転倒。
どこの誰が、
ガソリン(資源)の無駄使いをしているんだ?

個人的には、
ハマーに乗っているような人たちとは、
親しくなれないような気がする。
口でなんと言おうが、
地球環境(=身の回りの生活そのもの)などには、
多分、無頓着なのだろうから…。
自己中心。
今のブッシュ政権そのもの…か。


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2006年09月13日

砂漠の中の「コロラド海岸」…米国



環境を、
ここまで変えて良いものなのか?
その風景には、
強烈な違和感を覚えた。


カリフォルニア砂漠


カリフォルニア東部に広がる砂漠地帯。
広大な砂地にはサボテンが自生し、
ガラガラヘビ(?)だって、…いる。


ガラガラへび(撮影:息子)


そんな乾いた土地を車で走っていると、
忽然と…、
その風景が現われる。


コロラド海岸1


澄んだ青い水。
もちろん、海じゃない。
これは、
砂漠地帯につくられた“人工の水辺”である。
コロラド川から水を引いているらしく、
その名をとって、
“コロラド海岸”と呼ばれている。


コロラド海岸2


この日、
気温は36度を超えていた。
灼熱の乾燥地帯にあっては、
この水は確かに、
“砂漠のオアシス”に違いない。


コロラド海岸3


しかし、
アッという間に水が消えるこの地に、
これだけの水をたたえるためには、
日々、
もの凄い量の水が引き込まれている筈である。

カリフォルニアといえば、
アメリカ西海岸にある州。
大方のイメージは、青い海と白砂のビーチかもしれない。
とはいっても、
自然にここまで手を加えて、
砂漠地帯にまで“海岸”を作る必要があるのか?
水だって、貴重な資源なのに…。


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2006年09月12日

怪しい雨雲(サウスダコタ)…米国



東京は秋雨。
肌寒いが、心地良い。
今日は、
石油に代わる資源・エネルギーについて少し、調べた。

バナナの茎。
ナタデココ。
タピオカ。
大麻。
…植物系で有望なものがでている。

太陽電池では、
「アモルファス太陽電池」というものがあるらしい。
これまでの結晶系の太陽電池より、
薄くて軽いので、
ユニークな使用方法があるのだという。

「ガラスの屋根」として使用できたり、
自動販売機の側面や、
高速道路の側面…等々に張りつけたり。

悪くないなあ。
太陽の恵みに感謝だ。

ところで、
↓の写真は、サウスダコタの雨雲。
巨大だったが、
この雲だって、実は太陽とは仲良しだ。


雨雲1


明日も東京は雨だという。
日一日と、
秋が深まっていく。
ということは、
食欲も沸いてくるということ。
いいことだ。


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2006年06月21日

ホノルル、あれこれ…夕日。



ホノルル取材、
3日目が無事終了。
きょうは、
朝の4時から活動したので疲労困憊。

よりて、
暢気な写真を数点。
まずは、
「花」


黄色い花


「花」…、黄色い花だ。
結構、気に入っている。
次が、
「鳩」


鳩


小さくて、
目が、パッチリしているところがいい。
東京にいる鳩とは、違う。
で、
「馬」


馬の鬣


森の中を暫くいくと、
海が視界に入ってくる。
まあ、遥か彼方ではあるのだが…。
最後は、
「ノースショアーの夕日」


サンセット


ハワイの海だと言われなければ、
“ただの綺麗な夕日”…でしかない。
でも、
これこそがポイントのような気がする。

夕焼けは、
それが、どこに沈む太陽でも、
人の心をひきつけるから…。


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