マサチューセッツ州・Amherst

2016年11月04日

神風でも吹かない限り、第45代アメリカ大統領はヒラリーだ!



さてアメリカ大統領選挙のことだ。
投票日を8日に控え、各メディアの報道もラストスパートといったところのようだが、そんな報道のあれこれに接するたびにげんなりする。これまでの選挙戦をずっと眺め、きちんと取材して地域や人種等の違いによる投票傾向などを見てきた人間であれば、もう結果は分かっているだろう。
ここにきて“ヒラリーとトランプの差が数ポイントに縮まった”というような世論調査の結果がでているけれど、文字通りそれだけのこと。あくまで“縮まった”にしか過ぎない。



ヒラリーキャンペーン1
(ヒラリー、選挙キャンペーンメールより)



ヒラリー勝利予測の理由はいたってシンプルだ。

勝敗を決める幾つかの重要な州でトランプの勝ちが見込めないから。
ご存知のようにアメリカ大統領選は、州ごとの勝敗によって得られる選挙人の数で勝ち負けが決まる(総得票数ではない)。もともと民主党の強い州、共和党の強い州というのがあり、極端な話これらの州では誰が大統領候補だったとしても結果は動かないので、重要なのは“結果が流動的な州”。それが今回の大統領選挙では15州程あり、激戦州と呼ばれているわけだ。
トランプが大統領になるためにはこの激戦州といわれている15程の州で少なくとも7つか8 つ以上は勝つ必要がある。ところが実際は、各メディアによって予測に若干の違いはあるももの、よくて4つか5つでしかない。

ニューヨーク・タイムスのデータ予測を例にあげれば、トランプが優勢なのはアリゾナ、オハイオ、アイオワ、ジョージア、ミズーリの5つの州だけだ。残りの10州は全てヒラリーが優勢となっている。なかでも勝った場合の獲得選挙人の数が多い、フロリダやペンシルバニア、ミシガン等でヒラリーが優位を保っているから、それこそ神風でも吹かない限りトランプが勝つ見込みはないだろう。

つまり、このところの世論調査の数字が例え数ポイント差であったとしても、間違いなく第45代・アメリカ大統領はヒラリーである。
米国史上初の女性大統領が誕生する可能性が断然高いのだ。

にもかかわらず、各種データやその傾向を仔細に検討していない方々や薄々わかってはいても“大統領選ネタで引っ張ろう”という思惑のある一部メディアは、「ヒラリーの支持率が下がってトランプと3ポイント差になったゾ!」とか、「これは最後までわかりません」であるとか、ここぞとばかりに煽るような伝え方をする。
挙句にはこの期に及んでも、「もしトランプが大統領になったら…」というような「もし○○だったら□□」形式の特集なんかを流したり。極端な話し、内容のほとんどを可能性の大きくない「もし○○だったら□□」の「□□」の部分に費やしたりする。
今回の大統領選挙でいえば、実情がどうあれメディア的(とくにテレビメディア的)にはトランプ話をした方が視聴率もいいのだろう。
本来であればより現実性の高い事象について時間をかけて検討すべきなのに“視聴者受けしそうな事象”を厚く扱う。これってとっても無責任な報道姿勢であり、これほど視聴者を馬鹿にした話はない。
派手な音楽をつけて赤や青のテロップが画面に踊る…見ていて情けなくなるでしょう?

さらには驚くことに、「トランプリスク」とかいうらしいのだが、トランプが「もし」大統領になったら世界経済が混乱するからということで株価や為替レートまで変調をきたしている。「おいおいちょっと落ちつこうよ」とは誰もいわないようだ。
「混乱=儲けどき」…と考えている方々も少なからずいるのだろう。



ヒラリーキャンペーン2
(ヒラリー、選挙キャンペーンメールより)



当初は泡沫候補だとしか思われていなかったトランプが共和党の大統領候補になり、(九分九厘負けるにしても)最後まで選挙戦を続けてこられた背景ってなんだったのか。
たぶんその答え、もしくは答えに近いものを求めてトランプのTシャツを着て集会に集うような「トランプ支持者」に話を聞いてもあまり意味はないだろう。耳を傾けるべきなのは、ずっと民主党を支持してきたが今回は仕方なく(トランプは嫌いだけれど)共和党の大統領候補に票を入れる人たちの考えだ。

例えばペンシルバニア州あたりにある鉄鋼関連の小規模企業の経営者や従業員。
産業構造の変化に取り残された彼らの中には、長いあいだ民主党を支持してきたがその間まったく自分たちの生活はよくならなかった、「もう我慢の限界だ」として“熟慮の末”、今回の大統領選挙では民主党に見切りをつけた人も少なくない。
本体なら鉄ではなく、時代が求める新規素材の扱いに取り組むべきところを、それを実行に移すだけの技術やその下地になるはずの教育を受ける機会も少なかった。当然ながら新規事業に転換する体力、つまり資金もないから、これまで通り細々と鉄鋼で生きていくしかない。いわば八方ふさがりの状態に陥ってしまった人たちである。

多くの人が指摘するように、今回の大統領選挙では、いわゆる「トランプ支持者」(信奉者ともいえる人たち)と“普通の”共和党支持者をきちんと分けて考えるべきなのだろう。
誤解を恐れずにいえば、トランプTシャツを着て声高にあれこれ叫んでいるような方々は、もしかすると“普通じゃない環境‘”の中にいるのかもしれない。
彼らはトランプがつくりだしたある種の閉じた世界に誘い込まれ、そのまま出口を閉ざされた人たちじゃないのか。その世界の中では日頃のうっぷんを晴らすことができる。それなりに理屈も通っているし、悩むこともない。強いアメリカ、最高! 迷いもない。
異物は排除(“つまみ出せ!”はトランプの口癖だ)されてしまうから、その閉じた世界にいる人たちの団結力は強い。

けれどもそんな彼らを閉じた世界の外側から見ると、どこか普通じゃないのだ。
ヒラリーのように「嘆かわしい人たち(deplorables)」とはいわない。
でも、“普通の”共和党支持者や、苦渋の選択の末に民主党を見切った人たちとは明らかにタイプが違う気がする。

そもそも、自分はこうだ!という明快な結論を持っているのが凄い。
普通(といって“普通”の定義はそれぞれ違うのだろうけれど)、結論なんてなかなかでないのだ。あーでもないこーでもないと逡巡を繰り返して、悩んで困って、いったんは「これかな」と決めてもまた元に戻る。最終的に「仕方ないけどトランプに入れよう」と意を決して実際に投票したとしてしても、「でも、これでよかったのかな」と思ってしまう。
きっと最近の世論調査にでている数ポイントの揺れは、そんな人たちの判断の揺れを表しているのだろう。

最後になるけれど、今回の大統領選挙で一番残念だったのは民主党の予備選でサンダースが敗れたことだった。政治に新しい風が吹き込む絶好のチャンスだったし、76歳(予備選のときは75歳)のサンダースが若い世代から圧倒的な支持を受けたことの意味も大きかった。
サンダースが訴えた政治改革。
それはアメリカだけじゃなく日本の政治にも間違いなく大きなインパクトを与えたはずだから。

(飯村和彦)



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2016年09月02日

トランプが勝つ確率は13%!国民を侮った男の窮地



トランプが米大統領選で勝利する確率はわずか13%!

これはニューヨークタイムスの大統領選挙サイトの9月2日段階の予測だが、他の選挙予測サイトをみても勝利予測の数字ではヒラリーがトランプを圧倒している。アメリカ大統領選挙にあっては、9月初旬における戦況が11月の選挙結果を占う一つの目安になっているので、その意味では“いまの”トランプにはまったく勝ち目はないという予測だ。




87%ヒラリー勝利
(ニューヨークタイムス大統領選挙サイトより)




共和党大会で大統領候補として指名を受けた直後までは、ヒラリーと互角、もしくはトランプ若干リードの戦況だったにも係わらず、このひと月ほどでトランプの勢いは急速に衰えた。

流れが大きく変わったのは共和党大会の翌週に行われた7月下旬の民主党大会。
問題となったのは、イラク戦争で戦死したイスラム系の陸軍大尉の両親が、イスラム教徒の入国禁止を主張するトランプの政策を激しく非難したことに対する、トランプの反応だった。
「あなたは憲法を読んだことがあるのか」「何も犠牲を払っていないくせに…」という両親の非難に対してトランプは、「事業を起こし、雇用を生みだすなどして多大な犠牲を払ってきた」とテレビインタビューで反論。さらには壇上で発言しなかった母親に対し、「発言を禁じられていたのだろう」などと彼女を侮辱するかのような発言までした。

「英雄」として敬われるべき戦地で犠牲になった兵士やその遺族に対する批判は、党派を問わずタブー中のタブーだ。にも係わらずトランプはいつもの調子で減らず口を叩いたのだ。その結果、本来はトランプ支持に回るはずの退役軍人関係者はじめ、共和党の幹部やその支持者の多くが彼のもとから離れてしまった。
数々の暴言で注目を集め、それをエネルギーに変えて支持を集めるというトランプの手法がはっきりと裏目にでたのだ。アメリカ国民を侮った、軽率で致命的な失敗であり、トランプという人間の資質そのもの、在りようがそのままさらけだされた形だ。

そんなトランプの窮地にさらに追い討ちをかけたのが、本人は「起死回生の一手」として計画したに違いない今週8月31日のメキシコ訪問だろう。
「メキシコとの国境に巨大な壁を作る。費用は全部メキシコが負担!」と叫び続けているトランプのメキシコ訪問。普通なら何らかの妙案を秘めての行動だろうと誰もが考える。ましてやトランプ陣営は、メキシコ訪問の直後に「移民政策に関する主要な政策の発表」を行うと事前通告までいたのだからなおさらだ。
ところが結果はどうだった? トランプのその場しのぎのいい加減さがよりはっきりしただけだった。

メキシコのペニャニエト大統領との会談後の記者会見でトランプは、「壁の建設費用の負担については話し合わなかった」と述べた。ところがその直後に大統領が「会談のはじめに、メキシコは壁の建設費を払わないと明確に伝えた」とツイッターに書き込んだため、トランプの「うそ」があっさり露呈してしまったのだ。
「メキシコ国境に築く壁」は、不法移民の強制送還、イスラム教徒の入国禁止と並ぶトランプの(愚かな)移民政策の象徴だ。にもかかわらずその当事者間の話し合いの内容について、公式の記者会見で平気で嘘をつく。そんな男をアメリカ大統領にしたいといったいとれだけの人が考えるだろうか。国の安全保障政策の舵取りや「核のボタン」を押す資格を与えたいと思うだろうか。常識的に考えればありえない話だろう。

では、冒頭に紹介したニューヨークタイムスの勝者予測確率の通り、ヒラリーが圧倒的な大差をもってトランプを打ち負かしてしまうのか…といえばことはそう簡単じゃない。




43% 対 40%
(ニューヨークタイムス大統領選挙サイトより)




同じニューヨークタイムスの選挙予測サイトがだしている9月2日段階の支持率(全国)を見ると、「ヒラリー43%、トランプ40%」でわずか3ポイントの差でしかない。ほかの世論調査でもその差は概ね1%〜6%だから、現状では「ヒラリー優勢」とはいえ、とても磐石な状態にあるとはいえない。
このあたりがアメリカという国の難しいところなのだろう。
トランプ支持者(というか信奉者)が集会で「UAS! USA! USA!」と叫んでいるニュース映像を見るたびにげんなりしてしまうのだが、そうは思わない方々がまだ大勢いるということだ。

身近なところに目を転じてみると、我が家のあるマサチューセッツ州アマーストは住民のほとんどがリベラル層で、公立高校の卒業式で校長が堂々とトランプ批判をするような地域なのだが、当然ながらトランプ支持者もいる。一年を通してずっと星条旗が掲げられているような家は、その多くが共和党支持者のものとの予想がつくのだが、大統領選の今年は「make America great again TRUMP」のパネルがこれみよがしに貼ってあるから一目瞭然だ。
リベラルな風土の地域にあっても堂々と自分の主張を公にしているところは尊敬に値するし、それができるところが“アメリカらしい”といえなくもない。(この点、自分の主義主張をあまり表にださず、なにかあれば「匿名」でネットに…という人が多い日本とはだいぶ違う)。

しかし、いくら自由に自分の主義主張を表明できるとはいえ程度というものがある。
つい最近のことだがこんなことがあった。市内に向うバスに乗ると白人の中年女性が友人とおぼしき人物と政治談議をしていた。会話の内容からその中年女性がトランプ支持者であることはすぐに分かったのだか、ともかくその声が常識はずれに大きかった。たまらず一人の男性が注意すると彼女はこう言い放った。
「ここは中国のような共産主義の国じゃない。だからあなたに(私の)行動をコントロールされるいわれはない」
これにはあ然とした。そしてこんなタイプの人が「USA! USA! USA!」と叫んでいるんだなと妙に納得もした。果たしてその中年女性は中国の共産主義についてどれほど知っているのか…。





トランプ支持の家
(photo:kazuhiko iimura)




少し話が横道にそれたので、改めて大統領選の現況について。
ご存知のようにアメリカ大統領選は州ごとの勝ち負けで決まるから、民主・共和の支持率が拮抗している「激戦州」とされる州の勝敗が明暗を分ける。
今回の場合はアイオワやペンシルバニア、フロリダなどの12ほどの州が「激戦州」と位置づけられているので、それらの州の現状をまたニューヨークタイムスの分析(9月2日現在)をもとに見てみると以下のようになる。

ヒラリーが「5ポイント以上の差」をつけているのが、
バージニア(+10.6)、
ペンシルバニア(+8.4)、
ニューハンプシャー(+7.4)、
ミシガン(+6.8)、
ウィスコンシン(+5.3) の5つの州。

「1〜5ポイントの差」しかないのが、
フロリダ(+4.8)、
オハイオ(+4.3)、
ノースカロライナ(+3.1)、
アイオワ(+1.3)の4つの州。

逆にいまだにトランプがリードしているのが、
アリゾナ(+0.9)、
ジョージア(+1.1)、
ミズーリ(+7.2) の3つの州。

ただ、アイオワ州とアリゾナ州、ジョージア州はその差が1%ほどしかないので、ほぼ互角といっていいだろう。また、ノースカロライナ州の場合は、今回「激戦州」になっているけれど過去10回の大統領選挙で共和党が8勝している州だから、ここでトランプが負けるとその痛手は大きいはず。

となれば、いまの「ヒラリー優勢」の状況をトランプがひっくり返す可能性はどれぐらいあるのだろう。あまり考えたくはないが、たぶんそれはトランプの選挙戦の仕方云々よりも、ヒラリー側の今後の在り方により左右されるように思える。
つまり、ヒラリーがどれだけいまの自分の支持者を繋ぎとめておけるか…によるのだろう。もともと人気のないもの同士の闘いなのだから、その「人気のなさ具合」がそのまま今の「差」に表れているともいえる。

ワシントン・ポストが今週8月31日に発表した調査結果によると、ヒラリーを「好ましくない」思っている人は「56%」。一方のトランプは「63%」。つまり、トランプの方がより人気がない分、ヒラリーが優勢にたっているわけだ。
そのヒラリーにしても、7月下旬の民主党大会直後(「好ましくない:50%」)より、6ポイントも不人気度が増している。これには「クリントン財団」による大口献金者への便宜供与疑惑や、いまだにはっきりしていない国務長官時代の「メール不正使用問題」が影響しているといわれているので、ヒラリーにしても、とてもじゃないが安心していられないはず。

しかしここまで書いてきて思うのは、「それにしても醜悪な大統領選挙だなあ」ということ。
当初から予想されていたとはいえ、ここまで実のない選挙戦になるとは思ってもみなかった。間違いなく多くの人も同様の感想を持っているはずだ。
先に述べたように、稀に見る不人気者同士の闘いとはいえ、だからこそそれを補う建設的な議論やそれぞれの掲げる政策の「深化」があってもいいだろうと思うのだけれど、それがまったくない。TPP問題はどうなった? 東アジアの「核」の話はどうなった? 経済政策は? 実効性のある対テロ対策は?
なにもはっきりしないままアメリカは11月の大統領選挙当日を迎えるのだろうか。

(飯村和彦)


newyork01double at 19:53|PermalinkComments(0)

2016年08月17日

How the Young@Heart Chorus Touches the Hearts of Prisoners


“They’re rockin’ out as always”
That is what I think every time I see them practice and perform. By “they” I mean Young@Heart, a popular chorus group in the United States. Thirty members, with an average age of eighty-three. Despite this fact, these grandpas and grandmas perform a passionate and powerful rock-n-roll and rhythm and blues.
Recently, they held an outdoor concert they put on every year sending the message “Thank you for the constant support!”



y@h OPEN 3
(Y@H On the Porch series. Florence, MA / photo:kazuhiko iimura)


On this summer afternoon, the field in Florence, Massachusetts was filled with 700 to 1,000 people an hour before the performance was to start. Unable to fit everyone in the field, many people set up their chairs in the parking lot and on the sidewalk. The audience ranged from elderly, to middle-aged couples, families with young children, and the hip-hop generation, all dancing to the sounds of Young@Heart.


(video by Kazuhiko Iimura)


The Rolling Stones, Bob Dylan, James Brown, Billy Joel, The Beatles, David Bowie…their repertoire is astonishing. Some music lovers may say, “They’re simply singing famous songs; there’s no way it can be better than the original…” But the stage that Young@Heart produces will shatter that image. The only way to truly understand the impact of their performance is to watch them live and feel the energy. The true reason for their popularity is not what or how they sing but simply their way of “being”.

So what is this way of “being?” Bob Cilman, current Young@Heart Chorus Executive Director and conductor, called out to a retirement community in 1982 to start up a chorus group that sings “rock and R&B”, creating the Young@Heart Chorus.
It has been nearly 35 years since its creation. Unfortunately, there are no original members left in the chorus today but there are members well into their 90s singing energetically on stage. Ninety four year old Dora Morrow,sang “I Feel Good” by James Brown at a concert this April blowing the roof off the house.

There are many Young@Heart fans abroad as well and the Young@Heart Chorus has gone on tour in Europe, Australia and twice in Japan. When they perform abroad, they often practice a few songs of the host country as they did in Japan, performing “Linda Linda” and “Ameagari no Yozorani”.


Y@H Bob
( Young@Heart Chorus Executive Director Bob Cilman/ photo:kazuhiko iimura)

Y@H 94歳熱唱
(Dora Morrow sang “I Feel Good”at Aademy of Music Theatre in Northampton, MA/
photo:kazuhiko iimura)


Of course there is always a long line of people who want to join Young@Heart. The only requirement to join is that you are at least 75 years old. But the only time a new member can join is when a current member can no longer sing, so the entrance to Young@Heart is narrow. Especially so, because the members of Young@Heart are unbelievably healthy.
With Bob as their director, they practice twice a week, for two hours, accompanied by a live band and. whenever they are not singing, they are laughing.



Y@H リハーサル
(Y@H's rehearsal at Florence community center. / photo:kazuhiko iimura)


Young@Heart is funded by individual donations as well as donations from local businesses. They are not simply entertainment but an active part of the local community. Recently, the chorus has been focusing on social contribution. The most predominant, started two years ago, is the “Prison Project”, which takes place in a local prison.

The main activities of the prison project include rehearsals once a week and a concert every six months. Of course, all volunteer based. For the weekly practices, Bob and a few chorus members visit two local prisons, a men’s prison and a women’s prison, providing singing lessons for two hours to whomever wishes. These practices are always full of laughter as well as singing. The prisoners choose the songs they want to sing, which include a few originals. The majority of these are rap music written by the prisoners themselves. The name of these singers is the “Old Souls”. This also, they chose for themselves.


Y@H 刑務所の練習2
( Hampshire County Jail & House of Corrections/ photo:kazuhiko iimura)


They then perform what they have been practicing at the Prison Concert. The audience is limited to the prisoners, family, and staff but they still add up to quite a few, enough to make the “Old Souls” nervous. But as soon as the concert starts and the Young@Heart members start to sing, the atmosphere transforms into a warm, welcoming environment, allowing the prisoners to perform their best.

Witnessing these prisoners singing along with the grandmas and grandpas of Young@Heart is exceptionally moving. At the end of each concert everyone, including the audience, raises their right arm above their head and sings “Forever Young” by Bob Dylan. Moments later the room is filled with cheers.


Y@H 右手を上げる!
( "Prison Concert" 2015 at Hampshire County Jail & House of Corrections/ photo:kazuhiko iimura)


The voices and down to earth personality of Young@Heart moves something within the hearts of the prisoners. Over time, the prisoners get attached to Young@Heart and join their community.

The “humanness” of Young@Heart is astounding.

So what triggered this Prison Project?
According to Bob, it was the concert they did at a prison in 2006. At first, they had no idea what would become if it but the results were unbelievable. Bob recalls, “It was a kind of magic and I realized that I had to come back again. But next time we wouldn’t simply perform for them, it would be wonderful if we could hear them singing” So, Bob then created this Prison Project to fulfill this goal.

Claire Couture, a member of Young@Heart, once spoke on National Public Radio,(NPR), “Sometimes when we leave the prison I want to give the prisoners a hug but the rules do not allow that. But sometimes I just can’t help myself.” The prisoners are imprisoned for a variety of crimes such as robbery, trespassing, and illegal drug possession, but Claire has no idea who did what. “I think the other members agree that it should be that way. We don't care about their past. What we are seeing is their present and their future”. Bob holds similar ideas on this subject saying, “I don't know what brought the prisoners here and I have no interest in finding out. That has nothing to do with us. The one thing that is important is that they return to the community and we want them to accomplish that in the best possible way. It may be a small influence but I believe our project is helping that.”

What is it about a movement involving music that only a group of people averaging 83 years of age can accomplish? Perhaps it is their positive attitude towards music and their passion towards something they love. And above all, the message that, “It is never too late to start something new!” which they prove to us by doing it themselves. They send the message loud and clear but for some reason there is nothing overpowering about it. This relaxed nature must be a result of a long life of experiences the members bring together.


Y@H 4
(Steve Martin, a member of Y@H and Nelson/ photo:kazuhiko iimura)


Nelson, one of the prisoners involved in the Prison Project represents the spirit of this project. He turns 38 this year and has spent more than half of his life in prison as a result of repeated crimes, such as robbery. By the time his sentence is up he will have turned 41. Nelson says, “I’m tired of living in regret,” and by joining this project he has gained the chance to escape the negative cycle. “I have to break the cycle, try something new out of my comfort zone. Growing up I was never involved in music but I love music so I decided to try it this time. The chorus members are good people. They came in here without judging and welcomed us with open arms. I sang at a one of the concerts. I was a little nervous but that helped me open up more. I realized that there’s going to be things in life that are not going to go your way but if you don’t try it you’ll never know.”
Nelson also believes that this experience will help him after he is released. “I was able to join a community. Now I know that it doesn't matter how old you are and it inspired me to be better and I’m going to evolve. Why should I go against the system when I can use the system to better my life?”


(Y@H Prison Project: video by Kazuhiko Iimura/ translation: Maya Iimura)

“It is never too late to start something new!”
This way of “being” expressed by the Young@Heart Chorus touches the hearts of the prisoners and changes their perception. For a long time the prisoners struggled with the feeling of inferiority, stress in the surrounding environment, regret, and above all the negative attitude of, “It’s too hard to rebuild my life,” but because of this project they seem to be slowly moving towards a more positive perception of life.

Sheriff Robert J. Garvey of Hampshire County Jail & House of Correction, praises the Young@Heart Project. “It is a great opportunity for the prisoners to realize what their abilities are and what purpose they can hold. They were able to join a community that works towards a goal together. It is also an amazing opportunity for them to build a relationship with members of society.” He believes that this project could “transform” the prisoners as well as the local community.

Surely, in Japan too, there are a lot of elderly people like those in the Young@Heart Chorus. People who are playful and energetic, enveloped with plentiful life experience. Perhaps, if there was a community where these people could thrive some problems would cease to be problems? Of course it is important that the government creates a reliable safety network but in addition to that, if the community could look after each other and establish a positive relationship in which people work together to create something they love, the local environments would see positive transformation. The Young@Heart Chorus is a perfect example of this.

Kazuhiko Iimura
Translation: Maya Iimura

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2016年08月04日

目を見張る人間力!平均年齢83歳、米国人気コーラスグループ「ヤング@ハート」の歌声が受刑者の心に響く理由とは?(動画あり)



「きょうも元気にロックしてるなあ〜」
彼らのステージや練習風景を見るたびにいつもそう感じる。アメリカの人気コーラスグループ「ヤング@ハート」のことだ。総勢およそ30名。平均年齢は83歳。であるにもかかわらず、このおじいちゃん、おばあちゃんたちが披露するのはパワフルでエネルギッシュなロックンロールでありリズム&ブルース(R&B)なのだ。
先ごろそんな彼らの野外ライブコンサートが開かれた。“日頃のご愛顧に感謝を込めて!”ということで、毎年地元で行っているもの。





y@h OPEN 3
(photo:kazuhiko iimura)




夏の日の夕方、開演の1時間前には緑の芝生が人で埋まった。その数700〜1000人。会場になった広場だけでは収まりきらず、多くの人たちが駐車場や歩道にまで椅子を並べるほどだった。場所は米国マサチューセッツ州にあるフローレンスという小さな街。お年寄りや中年夫婦、子ども連れの家族やヒップホップ世代の若者まで、文字通り老若男女がヤング@ハートの歌声を楽しみ、ロックなサウンドにからだを揺らした。





動画 「Y@H 野外ライブハイライト」

(Video by Kazuhiko Iimura)




ローリングストーンズにボブ・ディラン、ジェームス・ブラウンにビリー・ジョエル、ビートルズ、デビット・ボーイ…彼らの幅広いレパートリーには驚かされる。
音楽ファンの中には、「どうせ有名な曲を歌ってるだけだろう?オリジナルにかなう訳ないし、そんなのねぇ…」という方々もいるでしょう。けれどもそんな狭い了見の人たちの想像を超えるものが彼らのステージにはある。こればかりは実際にライブ会場でその空気を体感するしかないのだろうけど、ヤング@ハートの人気は、音楽そのもののほかに彼らの「在りよう」が大きな要因になっているのだ。

では、そのヤング@ハートの「在りよう」とはいかなるものなのか
ヤング@ハートが結成されたのは1982年のこと。現在も音楽監督と指揮を務めるボブ・シルマンさんが公営住宅に住む高齢者に呼びかけて、「ロックとR&Bを歌う」コーラスグループとして結成された。
だからもうすぐ誕生から35年。残念ながら結成当時のオリジナルメンバーはもう残っていないというが、90歳を過ぎた今でも元気にステージに立つメンバーはいる。
94歳のドーラ・モロウさんは今年4月のライブコンサートでJames Brown(ジェームス・ブラウン)の「I feel good 」を熱唱、会場全体が揺れるほどの喝采を浴びていた。
彼らのファンは海外にも多く、ヨーロッパやオーストラリア、そして日本では2度コンサートツアーを行っている。日本でのライブで「リンダリンダ」や「雨あがりの夜空に」といった楽曲を披露したように、海外で公演するときはその国の曲を何曲か頑張って練習して歌えるようにしているらしい。





Y@H Bob
(Y@H 音楽監督 ボブ・シルマン/ photo:kazuhiko iimura)



Y@H 94歳熱唱
(94歳のドーラ、「I feel good」を熱唱/ photo: kazuhiko iimura)





当然ながら「ヤング@ハートのメンバーになりたい」という人も多いらしい。参加条件は「75歳以上」。ただし、いまのメンバーに欠員がでたとき、つまり誰かが病気等で活動できなくなった場合なので、実際に新メンバーになるのはとっても「狭き門」のよう。
ともかく、「ヤング@ハート」の面々はすこぶる元気だから。
練習は週に2回。ボブの指導のもと、生バンドに合わせて2時間きっちり歌い込むわけだが、これが実に賑やかで楽しそう。歌っていないときは、ほぼ笑っているという状態だ。





Y@H リハーサル
(週に2度の練習風景/ photo: kazuhiko iimura)





彼らの活動は地元の企業や多くの個人の寄付によって支えられている。国や行政に頼ることはない。自分たちにできることに全力を注ぎ、彼ら自身も楽しみながら地域の人たちをその輪の中に巻き込んでいく。つまり、単なるエンターテイメントとしてではなく、地域に根づいた音楽活動としても高い評価を得ているわけだ。

そんな「ヤング@ハート」がここ数年力を注いでいるのが社会貢献活動。
なかでも目覚しい成果をあげているのが2年前から行われている「プリズン・プロジェクト」と呼ばれる、地元の刑務所で行っている活動だ。

活動の基本は毎週1回の練習とおよそ半年ごとに開かれるコンサート。もちろんすべてボランティア活動だ。
練習では音楽監督のボブたちが刑務所(一般刑務所と女子刑務所の2箇所)を訪れ、希望者に2時間のレッスンを行う。ヤング@ハートのメンバーも数人単位で刑務所にやってくる。受刑者の歌う曲のコーラス部分の練習は必須事項だから。わきあいあいの雰囲気ながら、参加者はみんな真剣に練習に取り組む。
歌う曲は受刑者が自分たちで選ぶそうだが、彼らのオリジナル曲もある。多くがラップで、各自が歌詞を書き、好きなテンポの曲に合わせて声をだす。
「Old Souls」…それが受刑者たちのグループ名だ。この名前も彼ら自身が決めたものだ。





Y@H 刑務所の練習2
(刑務所での練習風景/ photo: kazuhiko iimura)





練習の成果は、プリズン・コンサートで明らかになる。
収監されている受刑者、一部の家族、刑務所スタッフや関係者向けのものだが、観客はそれなりの人数になる、だから「Old Souls」のメンバーにとっては緊張もの。ほかの受刑者仲間からの評価も気になるところだ。
ところが実際にコンサートが始まってしまうと空気は一変する。ヤング@ハートのおじいちゃん、おばあちゃんたちの歌声はすぐに会場の空気を温かなものに変える。それにつられるように受刑者のメンバーもベストを尽くす。
腕や肩、人によっては顔にまで刺青を入れた受刑者が、白髪のコーラスグループをバックにロックやヒップホップを熱唱する。それは大げさではなく感動的な光景だ。そして最後はいつも全員でボブ・ディランの「Forever Young」の合唱。出演者全員が拳を高く掲げると、観客の側の受刑者たちも右手を高く突き上げる。その直後、会場全体は大きな歓声に包まれることになる。





Y@H 右手を上げる!
(「Forever Young」合唱/ photo: kazuhiko iimura)





ヤング@ハートの歌声や気負いのない仕草は、受刑者たちの心の奥にあって通常ではなかなか動かないある種の感情をほんの少し揺さぶるのだろう。それが何度か続くうちにいつの間にか受刑者たちはヤング@ハートの虜になっていく。おそらくそのようなことじゃないかと思う。
彼らの持っている人間力には、ただただ目をみはるばかりだ。

ヤング@ハートがプリズン・プロジェクトを始めるきっかけはなんだったのか。
音楽監督のボブによると、それは2006年に開いた刑務所でのコンサートだったらしい。最初は何が起こるかまったく予想していなかったが、結果は想像をこえるものだったという。
「あれは一種のマジックだった」とボブは振り返る。
「本当に魔法のような瞬間だった。そして気づいた。この場所は再びやってくるところだと。そしてそのときは、受刑者向けにパフォーマンスをするだけではなく、彼らの歌声が聴けたらどんなに素晴らしいだろうと思った」
そこでボブは、受刑者がヤング@ハートのコーラスメンバーと一緒に歌えるようなプロジェクトをつくったのだという。

ヤング@ハートのメンバーの一人、80歳のクレアはあるときこう語っている。「帰るときに時々受刑者にハグしたくなるけどそれは(規則で)認められていない。でもときにはやっちゃうのよ。どうしても我慢できないから」
受刑者は窃盗や強盗、武器や禁止薬物の不法所持…等々、多種雑多な罪で収監されている。けれどもクレアは誰がなにをしたのかは知らない。「他のメンバーもその方がいいと思っているはず。それが正直な答え。彼らの過去の生活は気にしない。私たちが見ているのは彼らの今、そして将来の希望だから」
この点に関してはボブも同じ考えだ。
「受刑者たちがなにをやってここに来ているのかは知らないし、それに興味はない。それは私たちに関係ない話。一つはっきりしているのは、彼らがコミュニティに戻ってくること。そして私たちは彼らにできるだけ最高の状態で戻って欲しいと考えている。小さなことかもしれないが、私たちの活動はその手助けになっていると思う」

「平均年齢83歳の集団」にしかできない音楽を伴った活動、もう少し具体的にいえば彼らの音楽に対する「ポジティブな姿勢」や好きなものに打ち込む情熱。
そしてなにより彼らの発する「何かを始めるのに遅すぎることなんてない!」というメッセージは強烈である。また実際にそれを実証している姿はともかく圧倒的だ。
ところがこのヤング@ハートのメンバーには押し付けがましいところがまったくない。いつだって肩の力を抜きリラックスしているように見える。このあたりは長い人生経験の賜物に違いない。





Y@H 4
(ネルソンとY@Hメンバーのスティーブ/ photo:kazuhiko iimura)





プロジェクトに参加している受刑者の一人、ネルソン受刑囚の言葉は象徴的だった。
今年38歳の彼は少年時代から窃盗などの犯罪を繰りかえし、これまでの人生の半分以上を壁の内側で過ごしてきた。いまの刑期を終えるころには41歳。「もう後悔するのに疲れ果てた」というネルソンだが、ヤング@ハートのプロジェクトに参加することで「負のサイクル」から抜け出すきっかけをつかんだのだという。
「負のサイクルから抜け出すためには、何か違うことに挑戦しなくちゃダメだと思った。音痴だけど子供の頃から音楽は好きだったから今回はやってみようと…。みんな凄くいい人たちで偏見を持たずに接してくれるのが嬉しい。一度コンサートにもでた。 とても緊張したが、あれを経験してもっと素直になれた。人生でうまくいかないことはあるけど、やらないで後悔するよりは何でもやってみたほうがいいと思えるようになれた」

さらにネルソンは、この経験は出所後の自分の救いになると話す。
「これをきっかけに自分も人の輪の中に入ることができた。年齢なんて関係ないことも学んだし、彼らを目の当たりにして自分も変わらないとダメだ…と気づかされた。社会に異なる役割がたくさんあるように、自分もできることをやっていい人生にしていきたい」





動画 「ネルソン受刑囚インタビュー&プリズン・コンサート」

(Video by Kazuhiko Iimura/ 翻訳:飯村万弥)




「何かを始めるのに遅すぎることなんてない!」
人生の終盤になっても達成することのできる“なにか”に向っているヤング@ハートの「在りよう」が、受刑者の心に訴えかけ、彼らのものの見方、考え方をいい方向に変える一助になっているのだろう。
長い間抱え込んでいた劣等感や他者に対する不満、自分を取り巻く環境へのストレス、後悔、そして「人生をやり直すなんて大変だ」というネガティブな姿勢…そんな受刑者たちの思考が少しずつポジティブな方向に向っていくようだ。

ハンプシャー郡刑務所のロバート・ガアビー所長は、ヤング@ハートの活動について「受刑者が普段とは違った自分たちの役割を知るいい機会になっている。目的に向って努力するというある種のコミュニティができた」と絶賛。さらに「何かのメンバーになっているということは受刑者たちにとって非常に大切。同時に社会の人たちとの繋がりを築ける大切な場にもなっている」として、この活動が、新しい「変化」を受刑者や地域社会にもたらしている話す。

たぶん、日本にもヤング@ハートのメンバーようなお年寄りたちが沢山いるに違いない。愉快でエネルギッシュ、それでいて豊かな人生経験に裏打ちされた包容力をもった方々。そんなお年寄りが活躍できるようなコミュニティができあがれば、少なからず問題も解決されていくのでは?
国や行政がセーフィティネットを充実させることはもちろん必要できちんとやって欲しいけれど、その上でコミュニティの面々が互いにそれぞれが打ち込んでいることに目を配り、少しづつでもポジティブな係わり合いを持つようになれば地域の空気はぐ〜んと良くなる。ヤング@ハートの活動はその一例のような気がする。

(飯村和彦)


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2016年06月08日

ヒラリー大統領候補へ「この国の歴史で初めて」。今だからこそサンダースの叫びに耳を傾けたい



民主党の大統領候補は、”ほぼ間違いなく”ヒラリーで決まり。
「この国の歴史で初めて…」
ヒラリーは勝利宣言のスピーチでそういって微笑んだ。
でもそんな今だからこそサンダースの叫びに耳を傾けたくなる。




ヒラリーとサンダース
(CBSニュースより)



ニュージャーシー州での予備選の圧勝を受けて「勝利宣言」をしたヒラリーだが、カリフォルニア州予備選でも勝利するだろう(この原稿を書いている段階では10ポイント以上差をつけてヒラリーがリードしている)。
当初、接戦が伝えられていたカリフォルニア州だけれど、蓋を開けてみればヒラリーの圧勝に…といっても差し支えないだろう。やはり、きのう(6月6日)の全米メディアによる「ヒラリー指名獲得に必要な代議員数2383人を確保」との報道が大きかったに違いない。


さすがのサンダースもこのカリフォルニア州での結果を受けて終戦かと思いきや、冗談じゃないとばかりに最後まで闘うと宣言した。まるで「ドンキホーテ」のよう…といっては失礼かもしれないが、いまだに血気盛ん、意気軒昂だ。既に選挙スタッフ数を半減したというけれど、なんとか上手い具合に踏ん張って、彼の主張や提案を少しでも今後に反映させて欲しい…と彼の支持者も願っているのだろう。

「民主社会主義者」を自任し、格差是正を前面に掲げてヒラリーの前に立ちはだかったサンダース。当初の「泡沫候補」との評を覆してここまで大健闘した彼の戦いぶりは間違いなく賞賛に値する。
1%の金持ちだけが得をするいまの社会構造を徹底的に否定し、既存の「金のかかる政治」からの脱却を訴え続けたサンダースのメッセージは、まったくぶれなかった。「革命を起こすんだ!」という彼の叫びに、多くの学生や働けど賃金の上がらない人たちが共感したのもうなづけるというもの。


69歳の自称ミュージシャン、トンプソン(Scontz Thompson)さんもサンダースの熱狂的な支持者だった。彼から自分の曲のビデオクリップをつくってくれないかというメールが入ったのは今年4月。建設現場での仕事をやめ、いまはランドリー(洗濯屋)でパートタイムの仕事をしながら音楽活動をしている。彼の曲は、「1% Trickle Down Caste System Blues」。1%の金持ちだけが潤う格差社会を痛烈に批判した内容で、サンダースの応援歌だといった。歌詞は、毎月送られてくる請求書にのたうちまわり、銀行預金もなければ将来もない…というような内容で、自分たちの生活をそのまま歌にしたものだった。







トンプソンさんは、いまこの段階にいたってもまだサンダースを応援しつづけている。
「74歳とは思えないあのエネルギー。誠実な人柄。知性。世直し(政治改革)に挑む姿…。凄いと思う」。だから自分も最後まであきらめないのだといった。彼は、サンダースのいってることが一つでも実現することを願っているのだ。

いまさらという気がしないでもないが、サンダースの提案をおさらいしてみると…。彼は就任後100日間に実施する政策として、医療の国民皆保険、最低賃金の15ドルへの引き上げ、インフラ整備への投資拡大を挙げた。
また大学については、「全ての公立大学で授業料を免除する」として、そのための財源(7500億ドル)は金融取引に課す新税から拠出するとした。

この中から、分かりやすい例としてアメリカの大学の学費を見てみよう。高いとはいわれているが実際にはどれぐらい高いのかといえば、これが信じられないほど高い。総合大学の学費は私立で年額35,000ドルから50,000ドル。1ドル110円で換算すると日本円で年間385万円から550万円。つまり4年間で約2,000万円にもなる。州立(=公立)大学でも年間約25,000ドル(約275万円)だから、4年間で軽く1,000万円以上だ。これってどう考えても常軌を逸している。
アメリカには、各種の奨学金制度(返済しないでいいもの)があるけれど、学費が学費だからほとんどの学生が重〜い学生ローンに苦しんでいる。サンダースが打ち出した「公立大学の授業料免除」という提案が、あれほど熱狂的に学生に支持されたのはそんな現状があるからだ。
だが当然のようにサンダースの提案する政策には疑問の声があがった。

「確かに夢のような提案だけれど、本当に実現できるの?」

たぶんこの問いに象徴されるような、政策課題への向き合い方の違いが、ヒラリー支持派とサンダース支持派の違いだったように思う。「実現可能な改革案をだして、ものごとを先に進めることが大切」という実務型がヒラリー派で、「国民が動けば大きな夢も現実になる」という革新型がサンダース派だったように思う。
もちろん、一般的にいわれているようなヒラリー=主流派(体制派)、サンダース=進歩派という表現でもいいけれど、ともかくこの二人の間には思想や政策に大きな隔たりがあるのは事実だろう。




サンダース プレート
(photo:kazuhiko iimura)



しかしそうはいっても、いつまでもぐずぐずしているわけにはいかない。民主党の大統領候補になることが(十中八九)決まったヒラリーは、一刻も早くサンダースとの間にある深い溝を埋めなくてはいけない。そうしないと秋の本選でトランプに負けてしまうかもしれないから。そのためにヒラリーはなにをするのか、なにをすべきなのか。サンダースを副大統領候補するという選択は(多分)ないにしても、可能な限り彼の考えを尊重し、その提案なりを現実のものにする努力をするのでは?この期に及んでもサンダースが「闘う姿勢」を崩さない理由がそこにあるのは間違いないように思う。民主党の政策目標を提示する党の綱領に「サンダースの主張」を反映させる、そのために7月の党大会まで走る続けるのだろう。

(飯村和彦)




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2015年11月23日

「ミルキーと散歩」〜写詩集「ダブル2」より〜




「ミルキーと散歩」

ミルキーというのは…、そう猫だ。
十年前、公園に捨てられていた。
目が開いたばかりのチビ。
彼女も、僕たちと一緒にアメリカにきた。
四年前のことだ。

東京と違って、ここでは自由に野原を走る。
散歩だって一緒に歩く。
釣りへもいく。

信じられる?

でもそんなミルキー、2年前に殺された。
理由はあれこれ。

自由の代償?

まったく、違う。
彼女には、ひとかけらの落ち度もなかったから。







「A walk with Milky」

Yes, Milky was a cat.
Ten years ago, someone left her in a box in the park.
She was tiny and her eyes were still closed.
She moved with us to America in 2011.
Unlike in Tokyo, she was free to roam the fields.
We'd go on walks together.
She'd even go fishing with me.
Can you believe that?
But two years ago, someone killed her.
The price of freedom?
Milky cannot be blamed one iota.










(飯村和彦)


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2015年11月21日

「遺伝子組み換えサケ」と「漠然とした懸念」について


ずっとフォローしていた「遺伝子組換えサケ」の件。
FDA(米国衛生保健局)が、米国内での食用をついに許可した。
おととしの春頃から「もうすぐ認可」といわれていたから、
最終判断まで結構な時間がかかっている。
だが随分前に、多くの米国内の大手スーパーは、
「遺伝子組換えサケは扱わない」
としているから当面販路は限られるだろう。




遺伝子組み換えサケ
(AquAdvantage salmon )




この「遺伝子組換えサケ」については、かなり詳細に調べ上げた。
当然、開発したAquAdvantage社にも話を聞いたし、
各種研究リポートやFDA報告書にも目を通した。
その結果の印象というか予想は、
さまざまな意見があってもFDAとしては、
この「遺伝子組換えサケ」の食用許可を出さざるを得ないだろう、
ということだった。

「自然に存在している食物(この場合はサケ)と同じ品質なら許可」
という条件だけを見れば、
遺伝子組換えによってできたサケ(食べる際には切り身?)は、
自然のサケのそれと変わらないのは科学的に証明されていたから。

しかし当然ながら、
それを作る方法「遺伝子組換え」が議論になった。
例え出来あがったものが、自然のサケ(の切り身)と同等の品質だとしても、
それでもやはり、
「何かが違うのでは?」「あとで妙なことがおこるのでは?」
という漠然とした懸念はぬぐえない。

もちろん、
そんな「漠然とした懸念」は、
科学的検証によって「根拠のないもの」だと分かるのだが、
そういわれてもすぐに「ハイそうですか」とはならない。

確かに「遺伝子組換えサケ」が作られる工程を見ていくと、
魚の養殖でよく使用される、
「抗生物質やビタミン剤」の類の薬品は一切使われていない。
その意味では、
「遺伝子組換えサケ」の方が、「養殖サケ」と比較した場合、
よりオーガニックに近いということになる。

しかしながら、繰り返しになるが、
やはり「遺伝子組換え」という手法に対する「漠然とした懸念」は、
なにをどう科学的に説明されても、
それが「漠然としたもの」であるがゆえ、ぬぐわれずに残る。

実はこの「漠然とした懸念」というのは、
我々が生きていく上で結構大切。
だから、
それをたんなる「妄想」だとして簡単に切り捨てるべきじゃない。
FDAが許可を出すまでに、
当初の予想より遥かに長い時間を要した訳も、
ひとつにはそんなことがあったように思える。

そんな背景があるからなのだろう、FDAでは、
「遺伝子組換えサケ」であることをきちんと明示することを義務付けるらしい。
「漠然とした懸念」のある人が、間違えて手にしたり、
知らないうちに食べたりしないようにするには最低限必要なことだ。

遺伝子組換え食物の現実をみれば、
大豆やトウモロコシの90パーセント以上が遺伝子組換えであり、
パパイヤも多くが遺伝子組換え。
害虫や灌漑に強い遺伝子組換え稲などもある。
けれどもだからといって、
「そんな時代になっているのだから仕方ない」として、
「漠然とした懸念」を捨てたりしては絶対にいけない。

ものごとが、
良くない方向に流れ始めるのを最初に察知するきっかけになるのが、
この「漠然とした懸念」であるはずだから。


(飯村和彦)

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2015年10月25日

Young@Heartに、ルワンダからの客人



Young@Heartコーラスの練習に、
アフリカは、ルワンダからの客人が参加!
激しい民族抗争による大量虐殺等で、
心身ともに傷つき疲弊したルワンダ国民。
その再生に必要な方策を求め、
政府職員のガタバジさんたちはやってきた。




ルワンダ2
(photo:Kazuhiko Iimura)




「Young@Heartの素晴らしいところは、
お年寄りたちみんなが、
明るく元気に音楽を楽しんでいるだけでなく、
社会に大きな貢献をしているところ。
コンサートに訪れる人を愉快にさせるだけでなく、
罪を犯して服役中の受刑者の心も温かくしている」

ガタバジさんは、
ハンプシャー郡刑務所での練習にも参加した。
ルワンダに戻ったら、
Young@Heartコーラスが行っているような、
音楽プログラムをつくりたいと話す。

で、当然のようにルワンダの民族音楽を披露。
みんなからやんやの喝采を受けた。




ルワンダ3
(photo:Kazuhiko Iimura)




来週に迫ったYoung@Heartコーラスと、
受刑者コーラスとのコラボコンサート。
もちろん、ルワンダからの彼らも「参加」する…


(飯村和彦)

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2014年04月13日

一日限定「マリファナ(大麻)を自由に!」@Amherst



アマーストの街中で「マリファナ(大麻)イベント」
決められた公園の敷地内であれば、
本日だけマリファナが自由に吸えるらしい。




taima1




会場は「老若男女」でいっぱい。
60年代に活躍したであろうおじいちゃんなんかも多い。
出店にはマリファナのほか、工夫を凝らしたガラス製吸引機が並ぶ。
なぜか色とりどりのフラフープも…。




taima2




taima5




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駐車場には、”らしい”デザインの医師たちの車。
まあ、もし体調を壊した人がいたら必要になるのだろう。




taima4




イベントの目的はというと、
「マリファナにまつわる思い込みや良からぬ評判を払拭して、
なんとか法改正に持ち込もう!」ということらしい。

(主催者のHPには以下のようにあった)

The event is held by The Cannabis Reform Coalition. Their mission is to dispel the myths, lies and stigmas surrounding marijuana and to reform the unrighteous laws that surround it, while keeping our name as the most active and the most chill RSO on campus.




taima6


(飯村和彦)


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2014年02月01日

ボストン爆弾テロ事件で「死刑」求刑へ!



1月30日。ホルダー米司法長官は、
去年4月に起きたボストン・マラソン爆弾テロ事件で、
4人を殺害し多数を負傷させたとして起訴された
ジョハル・ツァルナエフ被告(20)に対し、
「死刑」を求刑する方針を明らかにした。

下の写真にある銃弾の痕は、
ツァルナエフ兄弟と警察による銃撃戦の際にできたもの。
当時現場をまわり、自分の目で確認できただけでも、
似たような弾痕が、少なくとも数十はあった。




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(↑↓photo:Kazuhiko Iimura)

ボストン爆破テロ関連写真




この場所で、
ツァルナエフ兄弟の兄タルメラン容疑者は警察に射殺され、
弟のジョハル被告は、
その兄の射殺体に逃走車両で乗り上げ、
さらに数メートル引きずった後、住宅街へ逃げ込み、
あのボートに潜伏したのだった。

参考までに、
銃撃戦の現場に残されたおびただしい数の弾痕のほとんどは、
警察が発砲した銃弾によってできたものだった。

二つの爆弾が炸裂したあの日、
そして、ジョハル容疑者が確保されたあの日、
いったい何があったのか?
裁判での判決にあたってはその詳細がより明らかにされるのだろうか。

実行犯ツァルナエフ兄弟は、
テロ組織の後ろ盾のないロンリー・ウルフだった。
彼らが“いとも簡単に…”テロ行為を実行しえた背景とはなんだろう。
さらに、
卑劣なテロの犠牲になった人たちとその家族。
彼らは今なにを思い、
どんな時間を過ごしているのだろうか。


(飯村和彦)


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2014年01月11日

アメリカ記録的な寒波、凍りついた滝!



2014年のアメリカは記録的な寒波で幕開け。
ニューヨークをはじめ、各地で非常事態が宣言され、
シカゴなどでは、
海というか、湾内全体が凍りついたらしい。

もちろん、
マサチューセッツ州アマーストもその例外ではなかった。
雪の量はそんなに多くなかったけれど、
ともかく気温がね。
朝起きて外の寒暖計を見ると、

「あっ、きょうは−15度Cだ」

というような具合で、
ともかく空気が冷たくまさに耳が切れるような…状態。
だから当然空から落ちてくる雪は、
これぞパウダースノーという感じでサッラサラ。
細かくて信じられないほど軽いわけ。

冷たい風に吹かれると、勢いよく舞い上がり、
森の中や木々の彼方に吹き飛ばされていく。

そんな日が二日ほど続いたあとの1月5日午後。
(確か日曜日だったね)
「散歩にでも行く?」
「じゃ、池にいって滝でも見よう!」
ということになり、
息子と二人(娘と妻は外出中)スバルで出かけた。

池というのは「Puffer's Pond」
その池には、綺麗な滝があり、
夏には、絶好のマス釣りポイントになる場所だった。
我が家から車で約15分、
森の中の道路を抜けると、
そこには想像以上の「創造物」があった。

(ほとんど)凍りついた滝。
以下が、その写真。どうぞご覧あれ!




滝1





滝6





滝3





滝4





滝5




そして、(↓)は「凍った滝」の動画!






(飯村和彦)


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2013年10月19日

アマーストを快走する胴長バス、運転手は?



アマーストの紅葉。
今年は、いつものように華やかではない。
原因は、ある日の午後の突風。
イチョウやらカエデやら樫の木の葉が、
「おおう、やっと黄色に、オレンジに…」
というとき、
数時間吹き荒れた風が、
色づき始めた多くの葉を吹き飛ばしてしまった。





紅葉2013





しかしまあ、そんなこともあるだろう。
いちいち目くじらを立てることでもない。
上の写真は、我が家の近くにある大きなカエデ。
毎年、紅葉の季節到来を真っ先に教えてくれる木だ。

さて、話は変わって「バス」のこと。
下の写真に写っている「長〜いバス」だ。
確か、
2020年東京オリンピック決定!にまつわるニュースでも、
“台場会場と都心を結ぶシャトルバス”という話で、
この胴体の長いバスが紹介されていたはず。




ロングバス1




アマーストでは、今年9月から導入された。
そもそも当地のバス網は良くできていて、
なんでも「世界有数」…らしい。
まあ、その“有数”の程度は判然としないけれど、
確かに、非常に使いやすい。
時間通りに運行され、おまけに料金は「無料」だ。
これ、アメリカではとっても珍しいことだ。

では、なぜそんな芸当ができているのか。
その理由は実に明快で、
「そんなバス網が必要だったから」

アマースト周辺には、有名な大学が5つ集まっている。
全米屈指の難関校、アマースト大学をはじめ、
ハンプシャー大学、スミス大学、マウントホリヨーク大学、
そしてマサチューセッツ州立大学(通称、UMass)。
すべて人気のある大学だ。
これらの大学は「ファイブカレッジ」と呼ばれ、
一定の割合で、
互いの大学の授業を受けられる仕組みがある。

で、この5つの大学を学生が行き来するために、
「優れたバス網」が「必要」な訳なのだ。

なかでもUMassは巨大で、学生数は3万人を超える。
そんな多くの学生に、
交通手段として「自家用車」を使われたのではたまらない。
いくら広大な土地の広がる地域でも、
5つの大学を結ぶ幹線道路や、
それぞれの大学のある街に車が溢れる。
そんな「自家用車問題」を避ける必要から、
「優れたバス網」ができあがったわけだ。

バス網の運営には大学が資金をだしている。
運賃が無料なのはそのためだ。
したがって、
本来は(=建前では)“大学生や学校関係者向け”なのだが、
まあそんな硬いこというなよ…、という訳なのだろう、
当然、一般市民も利用している。

で、冒頭に紹介した長い胴体のバスだが、
これって結構運転が難しいのでは…と思うのだが、さて?




ロングバス2交差点




交差点では、上の写真のような具合だ。
2両編成の電車が90度のカーブを曲がるようなもの。
「内輪差やら後方確認やら、運転に気を使うだろうなあ…」
と他人事ながら、あれこれ考えてたら、
車内に下のような、学生アルバイト募集広告が…。




募集広告




「運転手募集。時給:9ドル75セント(約970円)から」
仕事の性格の割には時給が安いのでは?
さらには、
学生アルバイトが公共バスの運転をするという事実。
これなんか、日本では考えられないことでは?
(日本では、間違いなく、あれこれ法規制がある筈)

「でもまあ、胴長バスはやっぱり別なんだろう」
などと思っていたら、まったくそんなことはない。
その数時間後、
胴長バスを楽々と操る、女子学生運転手を目撃した。




運転手




いやはや、逞しい。
というか、アメリカらしい。
というと、あまりにもステレオタイプなものいいになるが、
そうはいっても、やっぱりちょっと驚いた。
東京の郊外でもいい。
そんなところを走る胴長の公共バスの運転手が、大学生。
これって、想像できますか?
腕が良ければ大歓迎!おまけに賢くて低コストだし…
たぶん、それがこの地域の考え方なんだろうなあ。

(飯村和彦)


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2013年06月06日

庭先の木はヤマボウシだった!



ずっと、「なんだろう…」と思っていた前庭にある木。
で、しばらくぶりにネット検索したところ、
「Kousa Dogwood」との名前だった。
普通のDogwoodなら見て分かるつもりなので、少し違う…のだろう。
ちなみにDoogwood(ハナミズキ)は、
キリストの十字架に使われたとされる木だ。

ならばKousa Dogwoodの日本名は…と思い調べてみてると…
「ヤマボウシ」とあった。
漢字では山法師、または山帽子と書き、
やはりというかなんというか、
「ハナミズキ」(アメリカヤマボウシ)の近縁らしい。




ヤマボウシ1




ちなみにヤマボウシの花。
4枚の花びらのように見えるのは花びらではなく、
花を包んでいた総苞片(そうほうへん)と呼ばれる葉の一種。
長さは3〜5僂農茲尖っているのが特徴。

近縁のハナミズキの場合は、
先がくぼんでハート型になっているらしい。
本当の花は4枚の総苞片の中央に十数個集まっているもので、
よく見ると、
4枚の花びらをつけた小さな花を咲かせているのがわかる。


ちょっと興味が沸いたので、
もう少しだけ「Kousa Dogwood」について検索してみると…


Kousa Dogwood, Cornus kousa, is an Asian flowering dogwood.
Kousa dogwood is good for the home landscape.
Originally native to Korea, Japan and china,
it has no serious disease or insect problems in the United States.
Kousa Dogwood blooms later than the native Dogwood、
and their blooms attract bees and butterflies.
The Kousa Dogwood also has fruit that attracts birds and squirrels.
Believe it or not, the fruit is edible to people.


この説明ではKousa Dogwood、
もとは韓国や日本、中国などアジアのものらしい。
害虫や病気に強く、花は蜂や蝶を魅了。
さらにその果実は、鳥やリスの好物で、
おまけに「人間が食べてもいい」
…という書き方ではないがまあそんなところ。
Believe it or not…




ヤマボウシ2




次にヤマボウシで調べると、
あれこれ説明があり、果実については以下のように説明されている。


果実は集合果で9月頃に赤く熟し、
直径1〜3センチで球形、食用になる。
種子は約3ミリで、
大きい果実には3〜4個、小さい果実では1個入っている。
果肉はやわらかく、
黄色からオレンジ色でありマンゴーのような甘さがある。
果皮も熟したものはとても甘く、
シャリシャリして砂糖粒のような食感がある。
果実酒にも適する。


ほほほー!
つまり、秋になると、
マンゴーのような味の果物が庭先で実る…ということだ。
いやあ、悪くないなあ。
山法師、いいじゃない。
なんでも調べてみるものだなあ…本当に。


(飯村和彦)

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2013年05月12日

大きなカメが庭にやってきた!



気分転換にカメの話を…。
きのう夕方のことだ。
隣の家に住むおばあさんが声を掛けてくれた。

「庭にカメが来てるよ。
毎年この時期になるとフィールド奥の池にいくから…」
さっそく庭にでてみると…いた。





kame1



亀2





結構大きなカメで、
甲羅の大きさが30〜40センチ、体長だと50センチ以上。
「Snapping Turtle」
日本でいうところのカミツキガメだ。
冬場は砂や泥、落ち葉や倒木などの下、
植物の根元、水辺に空いた穴などで冬眠しているらしい。

そのカメを出迎えているのが猫のリンク。
毎日わが家に遊びにくる近所の猫だ。
たぶん、というか間違いなく、
リンクは、年に一度庭を通り抜けていくカメを見つけては、
毎年同じように出迎え、そして見送っているに違いない。
彼女にとっても、カメの登場は季節の風物詩なのかも。





neko to kame b





ゆっくり休み休み歩くカメのペースにあわせて、
猫のリンクも同行する。
芝草の上、花壇の中、そして森の中へ。
先回りしたり、後ろに回ったり、
ときには心配そうに眺めたり。

で、カメが果敢に丸太を乗り越えて(これ凄かったなあ)、
森の中をガサゴソと進んでいるときだった。
猫のリンク、
一度だけ左前足の先でカメの甲羅を「トン」とたたいた。





猫の手





「よう!」なのか、
「大丈夫?」なのか、
「頑張れ!」なのか…。

まあ、好奇心旺盛の猫のことだから、
どうしても我慢できずに一度だけ狄┐辰討澆拭蹇
というのが本当のところなのだろう。
ともかく後にも先にも、
リンクがカメにちょっかいを出したのはそのときだけ。

30分以上かけてカメが森を抜けてフィールドにでると、
猫のリンクはお役御免とばかりに、
とことこと小走りに彼女の家に帰っていった。

一方カメの方はといえば、まだまだ道半ばである。
池があるのは広大なフィールドの反対側、
距離にして200メートル以上先だ。
芝やら露草やら白つめ草やらタンポポやらの中を
カメ、懸命に歩いた。

20〜30メートル歩いては1〜2分休憩のペース。
休憩中は頭を草の上に突き出して目玉をぎょろり。
もしかすると、池のある方向を確認しているのか…
まあ、そんなこんなで約1時間。
カメ、無事にフィールドを猜發ぬけ″、
森の中にある静かな池に到着したのだった。





kame&noa2
[いい週末だ…息子とカメ]





参考までにこのカミツキガメ、食性は雑食。
昆虫でもカエルでも藻でも茎でも何でも食べるらしい。
繁殖形態は卵生。産卵の時期は5月から6月。
一回に20〜40個の卵を産むという。そして75〜95日で孵化。
で、次がとっても興味深い。
発生時の温度により、
性別が決定(温度依存性決定)するという。

20℃で、メス
21-22℃だと、オス・メスどちらか
23-24℃だと、オス
25-28℃だと、オス・メスどちらか
29℃で、オス
そして、
30℃以上の環境下に4日以上さらされた卵はメス。





野原の亀





本当なの…とも思うけれど、
生物学的調査の結果なのだろう。
でも、自然界では気温が一定ということはないから、
その辺のところはどうなっているのか不明。
発生時…っていっても、それは一瞬ではないだろうし…。
正確に知りたければもっと調べればいいのだけれど、
まあいいでしょ。
マサチューセッツで、カメ博士になる訳でもないし…。
ともかく、カメさんお疲れさん!
あれだけ歩いたんだ、
池の水、さぞや気持ちいいだろうなあ。





泳ぐカメ


(飯村和彦)


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2013年04月04日

SUBARU(スバル)、よく頑張ってるなあ!



アメリカ自動車業界が好調だ。
たぶん、そういっていいんだろうな、と思う。
車の運転をあまり得意としない自分には、
ある意味どうでもいいことだけど、
経済の在りようを知るうえでは、
大切な要素の一つだ。

きのう発表された、
今年3月の全米での自動車販売台数(対前年3月比)を見ると、
アメリカ自動車メーカーの数字がいい。

GMの6.4%増を筆頭に、
フォード5.7%増、クライスラー5.0%増。
一方、日本メーカーはというと、
トヨタ1.0%増、日産1.0%増。
ホンダが7.1%増で、なんとか気をはいた…。

とまあ…そんな内容のニュースが、
きのうきょう日本でもアメリカでも流れた。
ネットでチェックしたが、
NHKにしても民放しても、大方そんな報道内容だった。

けれども、
本当にそれだけでいいのかなあ…と思うのだ。
下(↓)は、本日(4/3)付けのニューヨークタイムズの記事。



NYT



「今年3月の伸びは2007年以降最高」
としたニューヨークタイムズの記事も、
内容的には先に記したニュース内容とほぼ同じなのだが、
その紙面に掲載されていた、
メーカーごとの車の販売台数を示す「表」に、
実に、興味深いデータがのっていた。

表の一番下にある「SUBARU(スバル)」の数字だ。
販売台数は36,701台で、GMの245,950台には遠く及ばないが、
前年3月期との比較では、なんと「13.3%増」と驚異的な伸び。
ホンダやGMの2倍以上の伸び率なのだ。
(追記…実はこれで16ヶ月連続で前年実績ごえ。今年1月は21.3%増だった)

確かに全体のシェアは2.5%で決して大きくはないが、
だからといって、
ニュースでまったく触れない理由にはならないはず。
電気自動車のステラや、
オバマ大統領肝いりのフィスカー(電気自動車。破産申告を検討中)など弱小ではなく、
スバルは、全米でネットワーク販売しているメーカーなのだから。

百歩譲って、
アメリカのメディアが触れないのはまあ仕方ない。
しかしだからといって、
日本の一般メディアがまったく触れないというのはおかしい。
スバルの何が、そんな売り上げアップをもたらしたのか、
少しでもいいからその点を伝えるメディアがないのが情けない。

寄らば大樹…で、
大きなところだけを見ているのなら、そんな記者はいらない。
米国でスバルの奮闘を見ていればなおさらだ。

もしかすると、
「いやあ、紙面の都合(字数)で…」とか、
「前に少し触れたから」とか、
「放送時間の問題で…」とか、
あれこれ言い分はあるのかな?
でも、所詮そんなのは言い訳、抗弁でしかない。

小さくても、スバルがきちんと勝負できている理由。

アメリカ自動車業界の全体像の中に、
そのポイントを入れられない訳がないじゃないか。
たとえひと言しか触れられなくても、
見る人はその先を読めるのだから。
そして、
たぶん多くの人たちは、そんなニュースを見たいのだ。
そこが知りたいのだ。

断っておくけれど、
なにも自分は、スバルのまわしものでもなんでもない。
去年の秋にもこのブログで、スバルについて書いたけれど、
だからといってスバリストでもない。

(飯村和彦)


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2011年11月03日

Amherst 季節外れの大雪! 数十年ぶりらしい…



「ここに住んで23年になるが、
この時期に、これだけの雪が降って、
これほどの被害がでたの初めてだ」

↑は、
道を挟んだ向かいの家に住む隣人のコメント。
まだ紅葉の時期で、
多くの落葉樹は、枝に沢山の葉を残していた。
そこに今回の大雪。
葉に降り積もった雪は、その重みで枝を折り、
幹も折り、木そのものまでをボキリと折り、倒した。

雪が降り始めたのは土曜日の午後。
それが翌朝まで続いた。
静かな降雪だった。
風はない。
文字通り、しんしんと降る雪で、その眺めは悪くなかった。



降雪の始まり

1




「明日の朝は綺麗だろうね」
そんな会話を子どもたちと交わして就寝しようとした頃、
室内灯が一旦消え、そして元に戻った。
そんなことが一回、二回。
で、三回目に灯りが消えたときは、元に戻らなかった。
停電。確か夜の10時半ごろだった。
仕方なく、家族みんな同じ部屋に集まり、
床に敷いた布団やらベッドに入った。
夜だし、停電だから、もう寝るしかない…。

ところが今度は、
「ミシミシ、バリバリ、ドドーン!」
木の枝が折れ、地面に落下する音だ。
そんな音が、二度三度四度…。
「この部屋、ヤバくない?」
息子の意見だった。
我々は一階の東端の部屋に寝ていたが、
その部屋の上に建屋はなく、大きな木の林立する森のすぐ隣。
すぐに、
「リビングに移ろう!」ということになった。
二階家の一階部分にあたるリビングなら、
大きな木が倒れ掛かっても、「まあ、なんとか…」
強い根拠のある対処方法ではなかったのだが、
まあ、そんな風にして眠りについた。

そして、翌朝。
↓が、数十年ぶり、
季節外れの大雪後の風景だ。




枝に積もった雪

雪6





雪の重みで木々が…

雪4





倒れた樫の木

雪9





眉毛の形に撓んでしまった木

雪3





大木が倒れ道をふさぐ

雪11




我が家の停電は、運良く日曜日の夜には復旧した。
ただし、火曜日の段階でアムハースト市内の約6割の世帯は停電のまま。
水曜日(11月2日)の今日段階でも、多くの家で電気が止まっている。

子どもたちの通う中学校、高校は、週明けの月曜日からずっと休校で、
木曜日も、そして金曜日も「休校」のまま。
スクールバスの(決められた)通る道のうち、
10のルートがまだ通行できない状態らしい。
尚且つ、電気などの復旧に時間が掛かっているのと、
上から落ちてくる可能性のある「大枝」に注意が必要なためもある。
多くの大木の枝には、「折れた大枝」が沢山引っかかったままで、
それがいつ頭上に落下してくるとも限らない。
確かに、我が家の周りにも何本もそんな木がある。




雪と紅葉

雪7




ともかく、
ものごとが落ち着くまでには、もう数日必要ということらしい。
紅葉と雪…。
風景は美しいのだが、生活への影響は大きかった。
そうそう、
10月31日のハロウィンは、来週の日曜日に「延期」になった。(そんなものなの?)
市役所からの連絡である。
子どもたちと「売れ残っていたカボチャ」には朗報…。



(飯村和彦)

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